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Apple Watchはなぜ優秀か?

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
2015年3月までに発売されるとみられるApple Watch

今、ちょうどApple Watchの原稿を書いていて、気づいたことがあります。なんでApple Watchが優秀なのか、という問いに対して、個人的な1つの答え。もったいぶるまでもない、当たり前のこと過ぎて、「なんだ、そんなことか」と言われるかもしれないけれど。

'''Apple Watchが優秀な理由:

iPhoneの優秀な「通知機能」を、完全に手首に移行させるから'''

これだと思いました。

Credit Swissの調査によるとiPhone 6・iPhone 6 Plusユーザーのおよそ3割がApple Watchの購入に対して「Yes」と答えており、「多分」という回答を含めると54%に上ります。大画面化されたiPhoneを持つユーザーの半数以上が、Apple Watchに興味を示している点からも、上記の答えのヒントを見つけることができます。

Apple Watchについて、9to5MacがiOS 8.2ベータ版から設定することができる様子を伝えています。これを見ていて、Apple Watchが、iPhoneとは全く別のデバイスとして存在するのではなく、うまくiPhoneをアシストする役割になっていました。

Apple Watch iPhone ‘Companion’ app revealed w/ new Watch features, monograms | 9to5Mac

iPhoneは僕にとって、スケジュールから航空チケットまでを管理してくれる優秀なアシスタントとして動作してくれます。新たに届くコミュニケーションも、郵送以外はすべてiPhoneに届くようになりました。

しかも、通知機能の進化で、すぐにリアクションを取ることもできるし、「おやすみモード」で通知を届けず、しばらく放っておいてくれる時間を作ることもできます。受動的なコミュニケーションを手元でコントロールしている感覚が、iPhoneの「通知」の魅力です。

これらをフルサポートするんだから、Apple Watchが優秀でないはずがない、という話。

iPhoneのおやすみモード設定時、あるいはApple Watchそのものに「おやすみモード」が搭載されてくれると良いですね。そうしないと、せっかく苦労して「再び」つけてもらった腕時計を外されてしまいますし。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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