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Apple Watchは傷つきやすい? 3週間使ってマクロ撮影してみた

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
Apple Watch、3週間でついたキズを見てみました。

Apple Watchを使い始めて3週間が経過しました。つややかな表面のステンレススチールモデルですが、これだけピカピカな磨きだと、キズがつかないか、気になります。

そこで、自分の行動パターンが一通り含まれた3週間、すなわち東京への1週間の出張、休日、飛行機で米国へ、米国での平日1週間を通じて、Apple Watchを普通の腕時計として使った上で、どれくらい傷がついているのか調べてみることにしました。

使い始める前に撮影したカメラと同じ、オリンパスOM-D E-M5 Mark II+M.ZUIKO DIGITAL 12-50mm 1:3.5-6.3 EZのマクロモードで撮影しました。

パット見ただけでは、あまりキズは気にならず、余り変わらぬ表情を見せてくれてはいるんですが、細かく見るとどうでしょう。気にしすぎても意味がありませんが、気をつけるに越したことはありませんので、参考になれば、と思います。

しっかりと一面に傷ついていたのは、ケースの上側面

これは自分のミスでもありますが、上側面は一面に細かいキズがついてしまいました。
これは自分のミスでもありますが、上側面は一面に細かいキズがついてしまいました。

目をこらしてみてみると、光の当たり方によってみえてくる、ケースの上側面に突いている一面に広がった縦方向のキズ。下側面にはついていませんでした。

ちょっと心あたりがあるのは、バークレーに帰ってきて、家の観音開きの窓を閉めるときに取ってから手が滑って鉄のフレームに当たったのですが、やっぱりだめだったか。とはいえ、普段時計をしていると、こういうことはありがちでしょう。

手元にある機械式時計を見てみると、ケースのベースの部分がせり出してバンドホルダーになっているため、同じことが起きたときに傷つくのはバンドホルダーの左右の先端のみ。確かにその時計のバンドホルダーの先端には、同様のキズがたくさんついていました。

自分のミスとはいえ、この「面」でついた傷は、Apple Watchのデザインと、バンドの着脱方式によるものかも知れません。

ミラネーゼループの宿命? ケース裏の細かいキズ

背面の磁石の仕組みはミラネーゼループを吸い付け、角度が悪いとステンレスの面に。
背面の磁石の仕組みはミラネーゼループを吸い付け、角度が悪いとステンレスの面に。

もう一つ、これは普段使っている時、とくにApple Watchを腕から外したときに「傷つくだろうな」と気になっていたことですが、バンドと接するケースの裏面のステンレスの部分。

Apple Watchのケース裏は心拍センサーとともに充電器をくっつけるための磁石が備わっています。磁石で固定するミラネーゼループは、当然、このApple Watch背面の磁石にもくっつきます。そのとき、バンドがステンレスの平面と接触して、ちょっといやだなーと気になっていました。

ケース上側面ほどではありませんでしたが、案の定、キズを発見。しかも、長めに1本ついた傷でした。となると、おそらくバンドが原因ではないかもしれませんが、例えば屋外にいて砂が挟まっていたりしたとき、こういう傷がつくかもしれません。

なぜここについたのか、左側面の長いキズ

ちょっと心当たりがないキズ。多分外しているときに突いたのではないか、と推測。
ちょっと心当たりがないキズ。多分外しているときに突いたのではないか、と推測。

ここまでのキズは一応「まずいかな」という感覚があってのことでしたが、全く意味が不明なのはケース左側面。普段腕にしているときは、手ではなく、腕側、つまりモノが当たりにくいはずの側面に長めのキズが斜めに入っています。

時計を外したときについたものでしょうか。

ガラスとステンレスの境目の凹み

ガラスとステンレスの境目に凹みが見られました。これも心当たりはあります。
ガラスとステンレスの境目に凹みが見られました。これも心当たりはあります。

上の3件で終わろうとしたときに気づいたのが、このキズ。時計の上側のサファイヤガラスとステンレスの境目にある凹みです。ステンレス側がへこんでいるのではないか、と見受けられます。

おそらく、1つ目に紹介した上側面のキズに関連してできたものだと思われます。ガラスの平面や縁はキズが見受けられませんでした。

といった具合で、4つの目立ったキズを発見しました。3週間毎日装着して使って見て、この数が多いのか少ないのか、そしてアルミニウムのApple Watch SportとゴールドのApple Watch Editionではどうなのか、私だけで比較することはできません。

冒頭でも書きましたが、毎日身につける腕時計、多少のキズが突くのは当たり前だし、時計を傷つけないように不自然な動きをするのは元も子もありません。

Appleも、より固い材質を作り出すことで傷つきにくくしている、とビデオでアピールしています(詳細は以下)。しかしながら、細かいキズは3週間でついてしまいましたし、もとが非常に光沢のあるデザインであるが故に、ついた傷を見つけると、以降目立つようになります。

このあたり、材質のイノベーション以上に、形状のデザインによる解決も、考えるべきではないか、と思いました。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

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