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新販売方式「iPhone Upgrade Program」でiPhone 6s Plusを購入体験

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
バークレーのApple Store。予約販売が中心で、行列はわずか。

米国でも9月25日になり、午前8時から開店したApple StoreでiPhone 6s、iPhone 6s Plusの販売が始まりました。筆者も、iPhone 6s Plus 64GBスペースグレーを購入しました。今回から導入されたiPhone Upgrade Programを活用してみました。

筆者が購入したのは、最も最寄りにあるバークレー市のApple Store 4th Street。朝8時からの開店でしたが、例年よりも行列は短め。以前は1ブロックをぐるりと囲むような行列でしたが、今朝はせいぜい隣の店ぐらいまでの長さでした。

その理由は、予約購入が多かったから。店内に入ると、普段Geniusバーになっている長い机の上に、iPhoneの各モデルが並べられており、すべて今日の予約受け取り分だそうです。ざっと200台以上ありました。

時間通りに行くと、すぐに店内に通されて、どのような購入方法にするか聞かれます。一応オンラインの予約サイトでは毎月の分割払いで1年間払うと新しいデバイスに更新できる、iPhone Upgrade Programとして予約したのですが、店頭では全額支払いの購入でも良いようでした。

信用情報の確認ができれば、支払いなしで持ち帰れる

購入したiPhone 6s Plus 64GB スペースグレー。
購入したiPhone 6s Plus 64GB スペースグレー。

iPhone Upgrade Programは、毎月の分割払いでiPhoneを購入できる仕組みです。店頭では「Financing Plan」や「Zero Up-front」という説明で言葉も使っていました。例えば筆者が購入するiPhone 6s Plus 64GBモデルの場合、月額40.75ドルを支払っていき、1年たったタイミングで新しいiPhoneに乗り換えられます。

ただ、厳密には、24ヶ月の分割払いを組んでいるので、1年たった段階では残り12ヶ月分の分割支払い費用が残っています。形式としては、それまで使ってきたiPhone 6s Plusを残債分で買い取って、新機種の24ヶ月分割払いを新たに組み直す、という形になるかと思います。

そのため、Apple Store店頭で、信用情報のチェックが必要になります。

生年月日と現住所が確認できる身分証明書+同じ名前のパスポートやクレジットカードが必要で、多くの場合、運転免許証とクレジットカードの組み合わせになります。免許がない場合、パスポートと現住所に送られてきた公共料金などの郵便物の組み合わせでもOKです。

加えて、社会保障番号(SSN)、そして現在使っているケータイの番号が必要となります。これでクレジットチェックのOKが出れば、iPhone Upgrade ProgramでのiPhone購入が可能になります。ちなみに、筆者は大丈夫でしたが、留学生などでSSNがない場合、この購入方式は利用できないことになります。

これで、SIMフリー+Apple Care+付きの新型iPhoneを持ち帰ることが出来ますが、初回の引き落としに関しては、全額分の税金(当地では9.5%、約80ドル)が加算されるため、約121ドル以上の支払いになります。

下取り価格が割と高評価

また、これまで使っていたiPhone 6 Plus 64GBの下取りも、その場で行ってくれました。しかし前述のiPhone Upgrade Programと下取りは組み合わせることができず、下取り価格をiPhoneの総額から引いて分割、みたいなことはできませんでした。

そのため、先にiPhone Update ProgramでのiPhone購入手続きを済ませてから、iPhone 6 Plusの下取り手続き、という手順でした。

iPhone 6 Plusはあらかじめ調べていた金額は約350ドルでしたが、Apple Store店頭でのオファーは375ドルとちょっと高めでした。この金額を、Apple Storeのギフトカードとして受け取るだけでなく、iPhone Upgrade Programで利用するクレジットカードに「クレジット」として戻してくれるかを選びます。

当然、後者を選びました。

これで、前述の税金も合わせて7ヶ月分はiPhone 6s Plusの分割代金が浮いたことになりました。もちろん持っている端末や使用状況で下取り金額は変わりますが、多くのユーザーが、iPhone Upgrade Programを、初年度はかなりお得に使い始められるのではないでしょうか。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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米国カリフォルニア州バークレー在住の松村太郎が、東京・米国西海岸の2つの視点から、テクノロジーやカルチャーの今とこれからを分かりやすく読み解きます。毎回のテーマは、モバイル、ソーシャルなどのテクノロジービジネス、日本と米国西海岸が関係するカルチャー、これらが多面的に関連するライフスタイルなど、双方の生活者の視点でご紹介します。テーマのリクエストも受け付けています。

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