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Facebookメッセンジャーにグループ通話機能、SkypeやHangoutの出番を奪う

松村太郎ジャーナリスト/iU 専任教員
開発者会議F8で講演するメッセンジャー責任者David Marcus氏。

Facebookの開発者会議から1週間経った4月20日に、メッセンジャーを担当するDavid Marcus氏は、グループでの音声通話機能がスタートすることを明らかにしました([同氏のFacebookポスト](https://www.facebook.com/photo.php?fbid=10156931343110195&set=a.489597915194.389572.800665194&type=3&theater))。今後、順々に、この機能が有効になっていくそうです。

Facebookメッセンジャーで複数人が参加しているスレッドの右上に、電話の受話器アイコンが表示されたら、グループ音声通話に対応したことになります。現在では最大50人のグループでの通話ができるそうです。ほとんどのグループは、音声通話が可能になるでしょう。

筆者はFacebookメッセンジャーのグループチャットで仕事の打ち合わせや情報交換をしており、定期的なミーティングがある場合は、Google Hangoutを利用して音声もしくはビデオ通話をしてきました。FacebookメッセンジャーからHangoutのチャットルームのURLを共有して…という不自然な流れにも終止符を打つことができます。

現状、Facebookメッセンジャーはグループでのビデオ通話をサポートしていませんが、チャットでの文字やURL、画像の共有があれば、グループでのミーティングは音声だけでも円滑に成立するように思います。

個人的には、今後は映像が必要ない限り、Google Hangoutは使わないでしょうし、Skypeのアイコンにも触れなくなるでしょう。普段使っているアプリで、チャットのコミュニケーションから音声やビデオ通話へと発展できる点の有効性は、日本のLINEでも実現しており、単発の音声通話アプリに対する使い勝手の上での優位性があると考えています。FacebookのMessenger Platformは、LINEの動きに敏感についてきているのは、偶然ではないと見ています。

ジャーナリスト/iU 専任教員

1980年東京生まれ。モバイル・ソーシャルを中心とした新しいメディアとライフスタイル・ワークスタイルの関係をテーマに取材・執筆を行う他、企業のアドバイザリーや企画を手がける。2020年よりiU 情報経営イノベーション専門職大学で、デザイン思考、ビジネスフレームワーク、ケーススタディ、クリエイティブの教鞭を執る。

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