Yahoo!ニュース

【ジャズ生】作品性への収斂とバンドの拡張性を兼ね備えた挑戦|村井秀清Merged Imagesツアー

富澤えいち音楽ライター/ジャズ評論家

“ジャズの醍醐味”と言われているライヴの“予習”をやっちゃおうというヴァーチャルな企画“出掛ける前からジャズ気分”。今回は、村井秀清Merged ImagesのTOUR 2016の幕開け。

♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪ ♪

画像

村井秀清Merged Imagesの2016年のツアーが始まる。

村井秀清は2015年6月に、2年ぶりとなる4作目のソロ名義アルバム『Impressions』をリリース、7月から10月にかけて全国18ヵ所を巡るレコ発ツアーを敢行した。そのツアーは(多少のメンバーの変動はあったが基本的には)アルバムの参加メンバーであり、彼がMerged Imagesと名付けている“村井秀清バンド”によるもので、年が明けて新たにスタートする今回のツアーもそのスタイルが継承されている。

しかし、Merged Imagesは2015年の年越しを札幌コンサートホールで札幌交響楽団とともに過ごすなど、すでにアルバムの域を逸脱したモードに突入していると言ってもいい状態にある。

つまり、外見は昨年のレコ発ツアーの延長線上にあるように見えて、すでにその中身はすり替わっているということだ。

アルバムをライヴ活動の帰結点に据えたり、まったく別の創作活動ととらえたりするアプローチが一般的だとすれば、村井秀清がMerged Imagesでやろうとしていることはいずれも当てはまらないことになる。

Merged Imagesは、作曲家・村井秀清の成果を固定化すべきアルバムと乖離せず、同調しながら変容を可能にするという、新たな融合という実験的な挑戦の段階へと進んでいると言っていいからだ。

こうした作品性の“視座変換”を本格化させようとする村井秀清Merged Imagesの活動は、2016年にさらに活発化するに違いなく、ますます目が離せないものになるに違いない。

では、行ってきます!

●公演概要

2月18日(木) 開場18:00/開演19:30

会場:モーション・ブルー・ヨコハマ(横浜・みなとみらい)

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、新村泰文(ドラム)、山田章典(ベース)

2月20日(土) 開場18:00/開演19:30

会場:Mr.Kenny's(名古屋・ 金山)

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、新村泰文(ドラム)、日景修(ベース)

2月21日(日) 開場18:30/開演19:00

会場:もっきりや(金沢)

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、新村泰文(ドラム)、日景修(ベース)

3月3日(木) 開場19:00/開演19:30

会場:enn 3rd(仙台)

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、新村泰文(ドラム)、砂山淳一(ベース)

3月5日(土) 開場18:00/開演19:30

会場:ライブスポットラグ(京都)

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、新村泰文(ドラム)、日景修(ベース)

3月6日(日) 開場18:00/開演19:00

会場:Mr.Kelly's(大阪)

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、新村泰文(ドラム)、日景修(ベース)

3月13日(日) 開場16:30/開演17:30

会場:ガールトーク(水戸)

出演:村井秀清(ピアノ)、宮崎隆睦(サックス)、新村泰文(ドラム)、砂山淳一(ベース)

♪ 村井秀清4th Album『Impressions』

音楽ライター/ジャズ評論家

東京生まれ。学生時代に専門誌「ジャズライフ」などでライター活動を開始、ミュージシャンのインタビューやライヴ取材に明け暮れる。専門誌以外にもファッション誌や一般情報誌のジャズ企画で構成や執筆を担当するなど、トレンドとしてのジャズの紹介や分析にも数多く関わる。2004年『ジャズを読む事典』(NHK出版生活人新書)、2012年『頑張らないジャズの聴き方』(ヤマハミュージックメディア)、を上梓。2012年からYahoo!ニュース個人のオーサーとして記事を提供中。2022年文庫版『ジャズの聴き方を見つける本』(ヤマハミュージックHD)。

富澤えいちの最近の記事