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ラグジュアリーホテル「グランド ハイアット 東京」は何故フリーフローに力を入れるのか?

東龍グルメジャーナリスト
グランド ハイアット 東京のフリーフロー

フリーフローの流行

フリーフローは、シャンパンなどのスパークリングワイン、赤ワインや白ワインを好きなだけ注いでもらえるドリンクプランの名称としてよく使用される言葉です。料金は定額でとてもお得なので、ここ数年流行しています。

「ANAインターコンチネンタルホテル東京」の「シャンパン・バー」と「MIXXバー&ラウンジ」、「パーク ハイアット 東京」の「ピークラウンジ」、「ホテル椿山荘東京」の「ル・ジャルダン」、「ザ・ペニンシュラ東京」の「ザ・ロビー」といった名だたるホテルでフリーフローが行われています。その中でもラグジュアリーホテルの一つである六本木の「グランド ハイアット 東京」が積極的にフリーフローを行っています。

スパークリングワインも

フレンチ キッチンのテラス
フレンチ キッチンのテラス

グランド ハイアット 東京では、2階にあるオールデイダイニング「フレンチ キッチン」が2010年からフリーフローを始めて人気を博してきたのを皮切りに、他のレストラン・バーでも実施してきました。

フレンチ キッチンが新しかったのは赤ワインや白ワインに加えて、女性に人気が高い「泡モノ」であるスパークリングワインもプランに組み込んだことです。それによって、これまでにあったビアガーデンや居酒屋で行われるビール飲み放題とは違って、洗練されたイメージを打ち出すことができ、男性だけではなく女性にも訴求することができるようになりました。

4店舗でフリーフロー

マデュロ
マデュロ

今年2014年夏は、前述のフレンチ キッチンではもちろん、6階ステーキハウス「オーク ドア」と併設された「オーク ドア バー」、4階バー「マデュロ」でフリーフローを行います。

  • 2階オールデイダイニング「フレンチ キッチン」

ラ・テラス~サマープロヴァンスBBQ

  • 4階バー「マデュロ」

レディースナイト

レガロナイト

  • 6階ステーキハウス「オーク ドア」

サマービアガーデン

  • 6階バー「オーク ドア バー」

レディースナイト

オーク ドアのテラス
オーク ドアのテラス

2013年と比べて新しくなったことは、フレンチ キッチンでは人気シャンパン「ヴーヴクリコ」のグレードアッププランが加わったこと、オーク ドアではシグネチャーカクテルの「ブラッディメアリー」や「ホワイトサングリア」もプランに加わったことです。また、飲み放題ではありませんが、6階江戸前寿司「六緑」でもクラフトビールを通常よりも安い価格で飲むことができるハッピーアワーを実施します。

このようにグランド ハイアット 東京がフリーフローを始めとしたお酒に力を入れるのは何故でしょうか。

5つのテラス

六禄のテラス
六禄のテラス

マーケティング コミュニケーションズ アシスタント マネージャー 藤井三喜氏はグランド ハイアット 東京の特徴を「都内のホテルにしては珍しく4つもテラスがある」、加えて「2011年にオープンしたクラブラウンジにも都内ホテルで初めてテラスを併設した」と説明します。多くのテラスを設けた理由として、「外国人のお客さまが多く、開放感のあるテラスを好む」からであると話します。

テラスが設けられているのは以下の施設です。

  • 1階イタリアンカフェ「フィオレンティーナ」
  • 2階オールデイダイニング「フレンチ キッチン」
  • 6階江戸前寿司「六緑」
  • 6階ステーキハウス「オーク ドア」
  • 10階エグゼクティブラウンジ「グランド クラブ ラウンジ」
オーク ドアのテラス(昼間)
オーク ドアのテラス(昼間)

1階と2階のテラスは太陽の光が降り注いで気持ちがよく、6階のテラスはそれなりの高さがあるので空中庭園にいるように感じられます。

低層階ならではのテラス

近年は「パークハイアット東京」を始めとして「ザ・リッツ・カールトン 東京」「マンダリン オリエンタル ホテル 東京」「コンラッド東京」「シャングリ・ラ ホテル 東京」など高層階に入居するホテルが多いです。夜景やパノラマビューが人気となっていますが、高層階は安全性の面もあってテラスを設けることは難しくなっています。グランド ハイアット 東京は低層階に入居しているからこそ、テラスという心地よい空間を創出することができたのです。

心からリラックスしていただきたい

「マデュロ」「六禄」「オーク ドア」のプランイメージ
「マデュロ」「六禄」「オーク ドア」のプランイメージ

藤井氏は「テラスは気持ちがよいので、お酒を飲みたくなる」と述べ、しかし「1杯あたりの値段を気にして飲むのでは、お客さまに心からリラックスして楽しんでいただけない」ということで、定額でお得なフリーフローを積極的に行う理由を説明します。

「グランド ハイアット 東京はライフスタイル デスティネーションを標榜している」として、「お客さまが毎日いらしても飽きないようにしたい」と言うように、例えばマデュロでは50種類ものグランドメニューからドリンクを選べるようにして、日々訪れても楽しめるようにしています。また、「フレンチ キッチンのフリーフローはとても人気で予約が取れないので、テラスを改装して席数を増やした」と、単に間隔を詰めて席を増やしたりしないのは、ライフスタイルの基本である個人のスペースを重要視しているからでしょう。

都会のオアシスでありたい

世界に530以上あるハイアットグループのホテルは、CSR(企業の社会的責任)活動に取り組んでいます。グランド ハイアット 東京は東北支援の一貫で「Share the LOVE」としてクリスマスチャリティープログラムを行ったり、新人研修も兼ねて桜フィナンシェ2000個を近隣の住人や会社員に配ったりしています。藤井氏が「特別な時間を過ごせる都会のオアシスでありたい」と語るように、地域社会に溶け込む努力を惜しみません。

暑い夏はこれからが本番です。都会のオアシスたるグランド ハイアット 東京から湧き出るフリーフローに興味が注がれます。

情報

詳しく公式サイトをご確認ください。

参考

オーク ドア(レストラン図鑑)

フレンチ キッチン(すみれ草201)

グルメジャーナリスト

1976年台湾生まれ。テレビ東京「TVチャンピオン」で2002年と2007年に優勝。ファインダイニングやホテルグルメを中心に、料理とスイーツ、お酒をこよなく愛する。炎上事件から美食やトレンド、食のあり方から飲食店の課題まで、独自の切り口で分かりやすい記事を執筆。審査員や講演、プロデュースやコンサルタントも多数。

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