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「ソナチネ」でショートプログラムを演じる高橋大輔こそ真の王子様だ

大宮冬洋フリーライター

●今朝の100円ニュース:大輔 動揺なし(中日スポーツ)

作曲家ではなく音楽プロデューサーだった佐村河内守さんを巡る論議が続いている。僕は7日に「佐村河内さんと新垣さんの曲を却下した福島県本宮市は音楽への見識と愛情の浅さを露呈した」という文章を書いた。

ツイート欄やコメント欄を見ると賛否両論で、どちらかというと「否」が多い。そのほとんどが本宮市を批判するのは筋違いという怒りの内容だった。見出しで市名を出したのだから仕方ないと思っている。

ただし、僕が主張したかったのは本宮市の見識と愛情の浅さ「だけ」ではない。作品や商品そのものではなく、生産者のルックスや物語性のみで判断・評価をしてしまう消費傾向が浅はかで危険だと言いたかった。

ブランドイメージに左右されやすい僕自身も例外ではない。生地や縫製をろくに確かめずに洋服を買って後悔したことは一度や二度ではない。

今朝の中日スポーツを読んで、「例外」はいると感じた。フィギュアスケート男子の高橋大輔選手だ。佐村河内さんが自ら作曲していなかったとされる「ヴァイオリンのためのソナチネ」をショートプログラムの曲に使い続けることついて、次のようなコメントをしたという。

「彼のバックグラウンドで選んだのではないので関係ない。作った人が誰であろうと、どういうかたちであろうとすばらしい曲だと思う」

振り付けを決めて練習を重ねる前に騒動が発覚していたら、高橋選手が「ソナチネ」を使い続けていたかどうかは誰にもわからない。しかし、騒動を言い訳に使わず、「出るからにはトップを目指して出る」という高橋選手には強さと風格を感じる。最後のオリンピックで高みを目指す彼にとっては、作曲者が誰かなど雑音に過ぎないのだろう。

ソチ国際空港で記者会見に応じたという彼の笑顔も清々しかった。まさに王子様だと思う。昨年11月に痛めた右すねも「大丈夫」らしい。

13日の男子ショートプログラムでは、彼の美しく潔いバックグラウンドはすべて忘れ、その演技を純粋に鑑賞したい。

フリーライター

僕は1976年生まれ。40代です。燦然と輝く「中年の星」にはなれなくても、年齢を重ねてずる賢くなっただけの「中年の屑」と化すことは避けたいな。自分も周囲も一緒にキラリと光り、人に喜んでもらえる生き方を模索するべきですよね。世間という広大な夜空を彩る「中年の星屑たち」になるためのニュースコラムを発信します。著書は『人は死ぬまで結婚できる』(講談社+α新書)など。連載「晩婚さんいらっしゃい!」により東洋経済オンラインアワード2019「ロングランヒット賞」を受賞。コラムやイベント情報が読める無料メルマガ配信ご希望の方は僕のホームページをご覧ください。(「ポスト中年の主張」から2017年3月に改題)

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