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ペットが飼い主に似るかどうかはともかく、サイ・ヤング賞投手とその愛犬には目につく共通点がある

宇根夏樹ベースボール・ライター
マックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ)Jul 12, 2015(写真:USA TODAY Sports/アフロ)

ペットは飼い主に似るという説があるようだが、その真偽はわからない。ただ、マックス・シャーザー(ワシントン・ナショナルズ)の愛犬には、シャーザー自身と共通している点がある。

シャーザーは4月上旬、愛犬との2ショット写真とともにこうツイートした。「2つの目の色が異なるもう一人の子がウチに来た! ロッコはGSPの雑種だろう。こいつは元気いっぱいさ!」

「GSP」はジャーマン・ショートヘアード・ポインターのことだ。「もう一人の子」と書いているように、シャーザーが飼っている2匹――ロッコは3匹目らしい――ボーとラフィのうち、ボーも左右の目の色が違う。

シャーザーは、右の瞳が水色、左が茶色のヘテロクロミア(虹彩異色症)だ。掲載した写真でもわかると思う。2012年のポストシーズンでシャンパン・ファイトをした時、シャーザーは左右のレンズの色が違うゴーグルをかけていた。これは、恋人のエリカ・メイからプレゼントされたカスタムメイドだという。2人はその後、結婚している。左右の瞳の色が異なるシャーザーのボブルヘッド人形が、球場で配布されたこともある。

なお、調べた限りでは、現在のメジャーリーグにヘテロクロミアの選手は、シャーザー以外に見当たらなかった。最近の選手では、2011年にボルティモア・オリオールズで25試合に出場したブレイク・デービスと、2011~12年にフィラデルフィア・フィリーズで計47登板したマイケル・シュワイマーがそうだが、2人とも現在はマイナーリーグにもいない。

ただ、シャーザーとデービスは2011年8月13日に対戦している。この時、シャーザーは白星を挙げたが、ブレイクには1打席目に3ラン本塁打を浴び――デービスがメジャーリーグで打った本塁打はこの1本しかない――3打席目にもヒットを許した。

この年のシャーザーは、まだ目覚める前だった。2012年に両リーグ・ベストの奪三振率11.08――2位はダルビッシュ有の10.40――を記録したシャーザーは、2013年にサイ・ヤング賞を受賞し、現在は球界を代表するエースとして投げている。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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