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40代のメジャーリーガーたち。昨年プレーした8人中3人はいなくなるが、今年はベルトランらが仲間入り

宇根夏樹ベースボール・ライター
ベルトランは13年ぶりにアストロズへ。右はA.エベレット Oct 6, 2004(写真:ロイター/アフロ)

2016年のメジャーリーグには、40歳以上の選手が8人いた。そのなかで、イチロー(43歳)はマイアミ・マーリンズからオプションを更新され、バートロ・コローン(43歳)とR.A.ディッキー(42歳)はアトランタ・ブレーブス、上原浩治(41歳)はシカゴ・カブスと契約した。ジョー・ネイサン(42歳)の去就は不明ながら、12月にジョン・ヘイマンがツイートしたところによれば、現役続行の意志を持っているという。

残る3人のうち、11月に41歳を迎えたデビッド・オティーズジョエル・ペラルタ(40歳)は引退した。8月にニューヨーク・ヤンキースから解雇されたアレックス・ロドリゲス(41歳)も、カムバックする気はないようだ。2017年はヤンキースでスペシャル・アドバイザーを務める。また、マット・ソーントンは8月にサンディエゴ・パドレスから解雇され、翌月に40歳を迎えたため、40代の投手としては投げていないが、こちらも選手生活に終止符を打った。

ただ、40代のメジャーリーガーは減っていく一方ではない。トロント・ブルージェイズのジェイソン・グリリは、11月に40歳となった。3月にはフェルナンド・ロドニー(アリゾナ・ダイヤモンドバックス)、4月にはカルロス・ベルトラン(ヒューストン・アストロズ)が、グリリに続く。ライアン・ボーグルソン(ミネソタ・ツインズ)とホアキン・ベノワ(フィラデルフィア・フィリーズ)も、7月に40歳の大台に乗る(ボーグルソンはマイナーリーグ契約)。

8月に40歳を迎えるマーロン・バードは、6月から162試合の出場停止を科されており、そのまま復帰することなく引退しそうだが、12月に40歳となったA.J.ピアジンスキと7月で40歳のハビア・ロペスは、プレーする気があるようだ。

2月で40歳のブロンソン・アローヨも――過去2年はメジャーリーグで投げておらず、復帰の可能性は低いとはいえ――引退はしていない。アローヨは2014年の夏にトミー・ジョン手術を受け、その後の登板は2016年にワシントン・ナショナルズ傘下のルーキーリーグで2試合のみ。だが、12月にはMLB.comのビル・ラドソンが、腕の具合は思わしくないのものの、アローヨはまだ辞める決心がついていない、と伝えている。

ちなみに、45歳以上のメジャーリーガーは、2012年のジェイミー・モイヤーオマー・ビスケルが最後だ。モイヤーは前年11月に49歳を迎え、ビスケルはこの年4月に45歳となった。

現時点で最年長のコローンは、今年5月で44歳。2018年も投げ続ければ、モイヤーとビスケル以来の45歳以上となる。イチローはコローンの5ヵ月後に生まれており、45歳の選手としてプレーするのは、所属チームが2018年のポストシーズンに出場して勝ち進まない限り、2019年だ。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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