トレードでチームを入れ替わった2人が、巡り巡ってチームメイトに
トレードで互いにチームを入れ替わった選手が、後にチームメイトとしてプレーする。メジャーリーグにおいては、そう珍しいことではない。
昨シーズンを調べたところ、7組のチームメイトが見つかった。もしかすると、この他にもいるかもしれない。これほど多いとは思っていなかったので、途中で調べるのをやめた。
過去の例も、挙げていけばきりがない。
例えば、2000年にデトロイト・タイガースで投げた野茂英雄とデーブ・ムリッキーは、1998年6月のトレードでチームを入れ替わった。野茂はロサンゼルス・ドジャースからニューヨーク・メッツへ、ムリッキーはメッツからドジャースへ移籍した。タイガースでは、野茂が先発し、ムリッキーがリリーフとして投げた試合もあった。
アレックス・ロドリゲスが2004年2月にテキサス・レンジャーズからニューヨーク・ヤンキースへ移った時、その交換要員の一人にはアルフォンソ・ソリアーノがいた。ソリアーノは2013年7月にシカゴ・カブスからヤンキースへ移籍し、ロドリゲスとチームメイトになった。2人は3試合でアベック・アーチを放った。
また、アロルディス・チャップマンは昨年7月にヤンキースからカブスへ移り、オフにFAとなってヤンキースと契約した。チャップマンの交換要員としてヤンキースへ移籍した4人のうち、3人はまだメジャーデビューしていないが、アダム・ウォーレンは昨シーズン、それぞれのチームで29試合ずつ登板し、今シーズンはチャップマンとともにブルペンに入る。
ただ、そういったなかでも、バートロ・コローンとブランドン・フィリップスのケースは目を惹く。2人はトレードでチームを入れ替わり、そこから15年近くを経て、チームメイトになった。
2002年6月、クリーブランド・インディアンズのエースだったコローンは、2対4のトレードでモントリオール・エクスポズへ移籍した。エクスポズからインディアンズへ移った4人のなかには、メジャーデビュー前のフィリップスがいた。そして、2人は今シーズン、アトランタ・ブレーブスでともにプレーする。昨年11月にコローンが契約したのに続き、今年2月にはフィリップスがシンシナティ・レッズから移った(このトレードについては「一度は拒否したのに、3ヵ月経たずに同じ球団へのトレードを受け入れたのはなぜ」で書いた)。
フィリップスはこれが3球団目だが、コローンは9球団目(延べ10球団目)だ。メジャーリーグでプレーするのは、今シーズンが16年目と20年目になる。フィリップスは35歳、コローンは43歳。15年前のトレードで移籍した他の4人、ティム・ドルー、クリフ・リー、グレイディ・サイズモア、リー・スティーブンスは、すでに選手生活を終えている。