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デスパイネがオーストラリア戦で打った本塁打は、WBC史上最も価値あるグランドスラムだった

宇根夏樹ベースボール・ライター
満塁本塁打を放った直後のアルフレド・デスパイネ MARCH 10, 2017(写真:YUTAKA/アフロスポーツ)

3月10日、キューバは4対3でオーストラリアを下し、2次ラウンド進出を決めた。5回表に先制点を許したものの、その裏にアルフレド・デスパイネ(福岡ソフトバンク・ホークス)のグランドスラムで逆転すると、その後、1点差まで詰め寄られながらも逃げ切った。

WBCでグランドスラムを打った選手は、デスパイネが10人目だ。彼の前日にはオーストラリアのジェームズ・ベアーズファードが放ち、キューバの選手では2013年にホゼ・アブレイユ(現シカゴ・ホワイトソックス)が記録した。逆転グランドスラムもデスパイネが初めてではなく、2009年にメキシコのホーヘイ・バスケスが放っている。

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ただ、負ければWBC敗退となる試合でグランドスラムを打った選手は、デスパイネの他には誰もいない(準決勝と決勝でグランドスラムは出ていない)。この試合により、2勝1敗としたキューバは2次ラウンドへ進み、1勝2敗となったオーストラリアは1次ラウンドで姿を消した。

また、デスパイネはこのグランドスラムによってWBC通算本塁打を6本とし、同じくキューバのフレデリク・セペダが持つ最多記録に並んだ。セペダは2006年に2本、2009年に3本、2013年に1本を放ったが、今年はまだ0本塁打だ。デスパイネは2009年に1本、2013年に3本。今年は1次ラウンドで2本を叩き込んだ。さらに、2次ラウンドの初戦(この記事をアップした時点では、4回裏まで終わっている)に記録した先制本塁打により、セペダを抜いて単独トップに立った。

ベースボール・ライター

うねなつき/Natsuki Une。1968年生まれ。三重県出身。MLB(メジャーリーグ・ベースボール)専門誌『スラッガー』元編集長。現在はフリーランスのライター。著書『MLB人類学――名言・迷言・妄言集』(彩流社)。

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