【Yahoo!ニュース 個人】11月の月間MVAとMVCが決定

(写真:アフロ)

■Yahoo!ニュース 個人、11月の「月間MVA(Most Valuable Article)」と「月間MVC(Most Valuable Comment)」が決定しました

社会の課題を伝えている・議論を喚起している・読者の心に響く……などの観点で選出している「月間MVA」。記事のアクセス数ではなく、目指す世界観「発見と言論が社会の課題を解決する」を体現している記事を、編集部を中心とした運営スタッフがアナログで選出しています。あわせて、すぐれたオーサーコメント「月間MVC」も選出しました。厳選5本の記事とオーサーコメント、筆者の受賞コメントをあわせて紹介します。

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11月の月間MVA

加工食品の原料原産地が「輸入または国産」という表示から消費者が読み取るホンネ(佐藤達夫)

筆者による受賞コメント:加工食品の原料原産地が「輸入または国産」などという表示は、誰が考えてもおかしい。こういうときには裏に何かがある。しかし「消費者により詳細な情報を提供するため」「国産農産物の振興のため」という大義名分の元に、多くのマスコミが突っ込めなかったテーマだ。「消費者にとって真に必要な情報とは何か」を考えるきっかけとしてほしい。

佐藤達夫

選出理由:加工食品の原料原産地表示制度で、わかりにくい「例外」が認められたのはなぜなのか。メリット・デメリットを考察し、2つの本音に迫ります。何度も検討会を傍聴した筆者だからこその、会議の温度感が伝わってきます。

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いまこそ男性の育児休業の取得に本腰を入れるときだ(吉田大樹)

筆者による受賞コメント:MVAへの選出、ありがとうございます。働き方改革において男性に対するアプローチが最も重要なテーマであるにもかかわらず、男性の育児休業取得施策の抜本的な見直しはこれまで先送りされてきました。2020年に男性の育休取得率を13%にする国の目標値達成が危うい中で、パパクオータ制の導入は最低限必要と考え、記事にさせていただきましたが、今回の厚労省での議論はあまりにも時間が短く、導入は見送られる結果に。今後も継続的その必要性を伝えていきたいと思います。

吉田大樹

選出理由:育児休業制度改正の国の議論について、厚生労働省にも取材をし、海外の事例も踏まえた上で、ただの延長では不十分と指摘。男性への育休割当ての意義について専門性や経験に基づき丁寧に解説しています。

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遺体冷凍保存~少女の願いは叶うか(榎木英介)

筆者による受賞コメント:MVAに選出して下さりありがとうございます。14歳の少女の冷凍保存は、死とは何かを深く考えさせられるニュースだったので執筆いたしました。この記事をきっかけに、臓器にそれほど異常がないのに亡くなる老衰とは何だろうか、という質問をいただいたりしています。今後も、老衰も含め、死を科学的に考える記事を書いていきたいと思っています。

榎木英介

選出理由:将来に希望を託して遺体の冷凍保存を選択した14歳の少女の話をきっかけに、死とは何か医師の見地から解説した記事です。医学的な死の定義や不老不死の可能性にふれ、医学の進歩が進むなかでの死について考えさせられます。

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米大統領選挙徹底分析(14):なぜトランプは当選したのか―出口調査分析と“ポピュリズム革命”の行方(中岡望)

筆者による受賞コメント:受賞の連絡を受けたとき意外な感じがしました。ヤフーの編集部からスマホで読みやすい字数の記事を書くようにとのアドバイスがありましたが、私の記事はすべて1万字を超え、ヒット数を期待できないものだったからです。それにも拘わらず私の記事を選んでいただいたヤフー編集部の度量の大きさに敬意を表します。また執筆に当たって可能な限り現資料に当たり、歴史・制度的な説明を加えることで問題の本質を伝える努力をしました。

中岡望

選出理由:大接戦となったアメリカ大統領選挙に関し、トランプ氏・ヒラリー氏に対する支持について年齢・性別・政治・宗教・人種などシリーズで多角的に分析。記事を通じて、現在のアメリカが立体的にみえてきます。

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温暖化「2℃目標」の生みの親 シェルンフーバー博士に聞く ― 脱炭素化に向けたわれわれの役割は何か?(江守正多)

筆者による受賞コメント:「世界は今世紀中に脱炭素(CO2排出ゼロ)することを目指している」と伝えても、国内では「そんなの無理でしょ」という反応が大多数です。自然な反応だとは思います。しかし、海外でこの問題に取り組んでいる人はどうも本気に見えるのです。今回は、脱炭素の究極の仕掛人の声をお届けしてみました。「日本人が気が付かないうちに世界の常識が変わっている」という事態を避けるための一助になることを願っています。

江守正多

選出理由:温暖化「2℃目標」の生みの親とされるシェルンフーバー博士への専門性高いインタビュー。CO2排出ゼロに向けての課題等が詳細に語られるだけでなく科学とアドボカシーの問題にも踏み込まれており、筆者の科学者としての課題意識の深さが伝わります。

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11月の月間MVC

『ゴルゴ松本、少年院で魂の授業も「非常に葛藤している」理由』の記事へのオーサーコメント(工藤啓)

筆者による受賞コメント:選出いただき光栄です。これからも支援現場だからこそ見えることを社会の皆様にお伝えできるようにして参ります。

工藤啓

選出理由:少年院退院の日に家族や親族が誰ひとり迎えに来ない現実――NPO代表として若者支援の現場に携わる筆者ならではの知見から矯正教育の課題を伝える、考えさせられるコメントです。