【インタビュー】GREENMACHiNEのハードコア・ロックが世界を蹂躙する
ハードコア・ロックの覇者、GREENMACHiNEが完全復活する。
1995年に金沢で結成、鮮烈なヘヴィ・ロックンロールとスラッジ・サウンドで音楽シーンを突き抜けてきた彼らが活動休止〜再開を挟んでいよいよ世界制圧に乗り出す。新作EP『FOR THE NIGHT AND BLOOD』はそのライヴの血と汗と涙を4曲にありったけぶちこんだ、CD盤に触れるだけでヤケドしそうな凄作だ。
その作品に加えて、バンドも観客も本能を解き放つライヴの凄さでも熱狂的に支持されるGREENMACHiNEのギタリスト/ヴォーカリストであるMONZAWAがハードコア・ロックとその源流にある特異なバンドの数々について語った。
●“ハードコア・ロック”とは何でしょうか?
“ハードコア・ロック”というのは前作『THE ARCHIVES OF ROTTEN BLUES』(2004)から打ち出したコンセプトなんです。元々僕たちはGREENMACHiNE結成前からハードコアをやってきたし、自分たちの根本になるのはパンク・ロックだったりハードコアだったりヘヴィ・メタルだったり…受けてきた影響はすべて素直に出してしまえと思ったんです。我々は最初にストーナーとかスラッジと呼ばれるシーンで 出てきたけど、特定のスタイルに固執することはないし、とにかくヘヴィでうるさい音をやろうというのが“ハードコア・ロック”なんです。
●ハードコア・ロックの実践者として、同じスタイルを共通するバンドはいますか?
いませんね。誰にも似ていない、代わりのないバンドになりたいんです。BAD BRAINSやFAITH NO MOREは代わりがいないですよね?
●“GREENMACHiNE”というバンド名はKYUSSの「Green Machine」から取ったものだと思いますが、KYUSSはどんな存在でしょうか?
KYUSSも代わりのないバンドですね。DATSU(ドラムス)に初めて聴かされたのが『WELCOME TO SKY VALLEY』(1994)だったんです。…これは何!?どうしてそんな低音を出してるんだ!?...って、ビックリしました。彼らも根本にパンク・ロックがあって、ブラック・サバスの要素を加えたりしながら、独自の個性を築いてきたバンドですよね。KYUSSが解散して、ギタリストのジョシュ・ホーミが結成したQUEENS OF THE STONE AGEもすごく好きなんです。ジョシュはKYUSSの繰り返しを絶対にやらないし、 再結成にも参加しない。自分の過去にこだわらず、常に攻めている根性が素晴らしいです。
●KYUSSは“ストーナー・ロック”の代表バンドのひとつと言われていますね。
ストーナーやスラッジというのは音楽的に自由だったし、共鳴する部分もかなりありました。ハードコア・バンドがスラッジ化していくのが好きだったんですよ。EYEHATEGODもそのひとつで、一番好きなバンドです。それにASBESTOSDEATHがSLEEPに改名して、音楽性を変えていく流れが最高にカッコ良かった。
●GREENMACHiNEの歴代の作品には毎回「Red Eye」というスラッジ・スタイルの曲が収録されていて、『FOR THE NIGHT AND BLOOD』には“Pt.4”が収録されていますが、どんな意味があるのですか?
「Red Eye」の“eye”は僕の中ではEYEHATEGODのEyeなんです。まあスラッジな曲なんで、“目が充血している”という意味でもあるんですけどね。作品ごとに一番スローでスラッジ・マナーの曲を「 Red Eye」と名付けているけど、歌詞の関連などはありません。
●MELVINSにもスラッジ的な要素がありますね。
うん、MELVINSは『OZMA』(1989)を若い頃に聴いて、当初はピンと来なかったんです。今では大好きですけどね。
●KYUSSやMELVINSが作品をリリースしたこともあるサンフランシスコの『Man’s Ruin Records』からGREENMACHiNEも『D.A.M.N.』(1996)と『THE EARTH BEATER』(1998)をリリースしましたが、それはどのようにして実現したのですか?
『Man’s Ruin』はアーティスト/デザイナーのフランク・コジックがやっていたレーベルで、DATSUがコジックのファンだったんです。それで我々のファーストCD『D.A.M.N.』を送ったら気に入ってもらえて、トントン拍子にアメリカ盤をリリースすることになりました。
●『D.A.M.N.』のMan’s Ruin盤のアートワークは頭から血を流している女性のものでしたが、あのデザインはバンドの意向ですか?
いや、完全にMan’s Ruin側ですよ。DATSUが直接的すぎる暴力表現が好きではないと、当時クレームのメールを出したと記憶しています。コジック“らしくない”アートワークでした。『D.A.M.N.』は元々COPASS GRINDERZのZEROさんがやっていた『Taste』レーベルから出したアルバムというかEPなんです。ファーストだし、思い入れのある作品です。
●『THE EARTH BEATER』を発表した『Fandle』レーベルというのは?
『Fandle』は我々の自主レーベルで『THE EARTH BEATER』ともう1枚、金沢のGLADLYというオルタナティヴ・バンド CDを出したことがあります。今は活動休止中で、いずれ時間があれば…という感じですね。
●GREENMACHiNEのハードコア・ロックが日本中、そして世界を揺るがすのを楽しみにしています!
うん、フル・アルバムのヴィジョンもあって、近いうちに形にしていくつもりだし、今年はライヴの本数も増やしていきます。アメリカやヨーロッパでもツアーを出来たらいいし、本腰を入れていきますよ。
なおGREENMACHiNEのインタビューは全国のCDショップ・ライブハウス・楽器店で配布中のフリーペーパー『FOLLOW UP』2016年3月号にも掲載されているので、ぜひチェックしてみよう!
●GREENMACHiNE 2016年ライヴ予定
- 3月20日(日) 四日市 VORTEX
- 4月4日(月) 金沢 vanvanV4
- 4月9日(土) 大阪 SOCORE FACTORY
- 4月23日(土) 東京 EARTHDOM
- 5月5日(木) 金沢 vanvanV4
- 5月14日(土) 仙台 BIRDLAND
- 5月15日(日) 札幌 KLUB COUNTER ACTION
(開場・開演時間/対バンなどは会場にお問い合わせ、あるいは下記フライヤーでご確認下さい)