知識で圧倒する仕事術 ……知識の「3D化」で結果を出す!
膨大な知識があれば、シンプルな行動になっていく
成功する人、仕事がよくできる人は、膨大な知識があります。常にインプットを繰り返しているからです。貪欲に新しい情報、自分の知らない知識を手に入れようと、本を読み、セミナーに通い、成功者の体験談に耳を傾けています。しかし知識量に反して、行動はいたってシンプルです。本当に仕事ができる人は無駄なことをせず、拍子抜けするほどにシンプルな行動をつづけ、成果を手に入れているのです。
仕事ができない人ほどインプットを怠ります。そして物事を複雑にとらえて頭を悩ませています。労働時間が長い割には十分な結果を出せません。精神的にも余裕がなく、頭の整理ができなくなって、無駄だとわかっていても、成果が出ないとわかっていても遠回りをし続けます。
「リスク過敏バイアス」とは?
知識には大きく分けて2種類あります。それは、以下の2つです。
1)第1の知識 (一般的に知れ渡っている情報)
2)第2の知識 (体験から来る理解)
いわゆる「頭でっかち」と呼ばれる人は、知識が「第1の知識(一般的に知れ渡っている情報)」に偏っています。どのような仮説を立てることによって結果を出せるかというヒントは、世の中に出回っています。しかし、結果が出なかったときに起こるリスク、新しい決断をした後にやってくる問題点も同じように出回ってるのです。「頭でっかち」で行動しない人は、
● 行動するリスク
● 行動しないリスク
のバランス配分がわかりません。ですから「万が一のことがあったらどうするんだ」「この仮説どおりにやってもうまくいくとは限らない」などと言い、堂々巡りを繰り返します。金縛りにあったように動けないのです。批判のための批判はしても、どうやったらうまくいくかの解決策を見出すことができません。この認知バイアスを「リスク過敏バイアス」と呼びます。ひどい場合は、ほとんどリスクがないことも怖がって、意思決定できなくなります。
しかし行動力のある人は、「第2の知識(体験から来る理解)」が豊富です。
● 行動するリスク
● 行動しないリスク
このバランス配分を体で覚えています。「うまくいくかどうかは行動しない限りわからない」「問題を明らかにするためにも、やったほうが早い」と思い切りがいいのです。なぜなら、その意思決定をして新たに発生する問題点や、悪い影響など、ほとんどないと知っているからです。この「知識」が「第2の知識」なのです。
知識を「3D化」する考え方
最近、多くの人が「平面」ばかりを見ていると言われます。紙であったり、パソコンのディスプレイだったり、スマートフォンの画面だったり、会議室の壁だったりします。奥行きのない情報を見続けると、発想が画一的になります。別の角度で物事を見ることができません。
やはり新しい発想を身に着けるためには「現地現物」です。立体を目にしなければなりません。二次元のデータに溺れることなく、五感を使った体験を大量にすべきなのです。現場に行ってわかること。仮説を立て、実際に行動してみて理解することがあります。その知識が膨大になればなるほど、何をやってうまくいき、何をやってうまくいかないのかという知識を蓄積することができます。
そして、仕事ができる人、世の中の成功者、すべてに共通するものが腹に落ちていきます。常にインプットを繰り返している人は、成功者たちの書籍や伝記にも多数触れていて、どのようにすれば成功するか、どのようにすれば失敗するかのパターンも知っています。これらの成功パターンと、自分の行動パターンとがシンクロしてくると、自分の意思決定に問題がないと確信を持つことができます。どのような行動習慣が成功へと導いてくれるか、まるで世界の謎がすべて解けたかのような気分で、腹に落ちます。そうなると、ますます行動がシンプルになっていきます。ぶれることがなくなっていくからです。
平面ばかりを見て、二次元の知識だけを得ていると「頭でっかち」になっていきます。「頭でっかち」だと、新しい行動を始めるリスクを過剰にとらえてしまい、よけいに行動ができなくなっていきます。
二次元の知識に、行動することで得る知識を加え、知識の「3D化」をしていきましょう。知識に奥行きを持たせ、圧倒的な知識を得るのです。そうすることで「うまいく行動だけ」ができるようになっていきます。