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どのような結果を出すときも、必要となる「3つの基本」

横山信弘経営コラムニスト

どんな小さなことでも、どんな大きなことでも、「結果」を出すためには、基本は同じです。この基本を正しく押さえることで、焦ることもなく、イライラすることも減ることでしょう。

それらの基本的な知識とは、以下の3つです。

● プロセス

● 手順

● 必要期間

たとえば企業の目標予算を達成させる場合も、資格試験を合格しようとする場合も、正しい「プロセス」を正しい「手順」で実施し、正しい「必要期間」をかけることが基本です。これはダイエットも同じ。仕事のスキルをアップする場合も同じです。

特に3つ目の「必要期間」を軽く受け止める人がいます。それは高度情報化時代となり、「すぐに結果が出る」というキャッチコピーが膨大に出回ったことが真因です。

誰もが「すぐに結果が出る」とわかっているものであれば、わざわざキャッチコピーに「すぐに結果が出る」などと謳いません。たとえば、紫外線対策のサングラスを販売するにあたって、

「このサングラスをかければ紫外線を大幅にカットできます。すぐに結果が出ます!」

というキャッチコピーはありません。サングラスをかけるだけですから、すぐに結果が出るに決まっているからです。いっぽう誰もが「すぐに結果が出る」はずがないと思うものである場合も、そのようなキャッチコピーを使わないのです。

「この参考書を使えば、税理士試験は一発合格です。誰でもすぐに結果が出ます」

このようなキャッチコピーもあり得ないでしょう。税理士試験がどれほど難易度が高く、合格するまでにどれほどの期間勉強しなければならないのか、多くの人は予想がつくからです。しかし「必要期間」が不明なもの。馴染みがないものに対しては効き目があるのです。

「当社のダイエット食品をぜひお試しください。すぐに結果が出ます!」

「3日間の研修プログラムで売上アップ間違いなし。すぐに結果が出ます」

こういうキャッチコピーであれば、騙される人は多くいます。ひょっとしたら、すぐに結果の出る方法やツールが存在するのかもしれないと期待してしまうからです。

企業においても「結果主義」はアナクロな思想と言われるようになりました。社長が「とにかく結果を出せ」「売れる商品を作れ」「コミュニケーションを活性化しろ」と、プロセスも手順も必要期間もすべて無視して、いきなり結果を求めるのは時代錯誤です。

社会にはいろいろな仕組み、システムがあります。それぞれの3つの基本……「プロセス」「手順」「必要期間」を知っていないと、下記のように、結果がなかなか出ない苛立ちを押さえることができなくなります。

「あれほど結果を出せと言っているのに、まだ全然結果が出ない」

「アベノミクス、アベノミクスって言うけど、夫の給料、全然増えてない」

「昔からワークライフバランスって言葉はあるけど、当社はまだ全然できていない」

身近なことも、世の中の出来事も、すべて何らかの「結果」を求め、期待するのは当然のことです。結果が出るまでの3つの基本を頭に入れ、メディアが報じるアジテーションに、必要のない不安や不満を抱かないようにしたいですね。

経営コラムニスト

企業の現場に入り、目標を「絶対達成」させるコンサルタント。最低でも目標を達成させる「予材管理」の理論を体系的に整理し、仕組みを構築した考案者として知られる。12年間で1000回以上の関連セミナーや講演、書籍やコラムを通じ「予材管理」の普及に力を注いできた。NTTドコモ、ソフトバンク、サントリーなどの大企業から中小企業にいたるまで、200社以上を支援した実績を持つ。最大のメディアは「メルマガ草創花伝」。4万人超の企業経営者、管理者が購読する。「絶対達成マインドのつくり方」「絶対達成バイブル」など「絶対達成」シリーズの著者であり、著書の多くは、中国、韓国、台湾で翻訳版が発売されている。

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