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【シリーズ】地方に移住したパパたちを追って~広島編〈1〉後編~

吉田大樹労働・子育てジャーナリスト/グリーンパパプロジェクト代表
安芸高田市の田んぼ風景(提供:安芸高田市)

【シリーズ】地方に移住したパパたちを追って~広島編〈1〉前編~こちら

農業体験事業の展開

吉田:有政さん自身、それまで農業には関わったことはなかったんですね。

有政:ゼロです、ゼロ。小さい頃手伝いでチョロチョロとやっていましたが、チョロチョロですからね(笑) ただ母親がずっと農業をやっていて、月に1回、野菜を埼玉に送ってきてくれるのですが、それはいつも美味しいと思っていました。

吉田:自分自身は野菜を育てたり収穫したりすることがないままに、イメージ自体はもっていたということですね。

有政:そうですね。ですから、農業はわかりやすい仕事のコンテンツみたいな感じのイメージでした。誰でもというわけではありませんが、農作業って働くという意味ではすごく実感しやすいし、頭も体を使います。達成感も感じやすいだろうし。チームワークとか、そういうことも農作業にはあるので、これを仕事体験のメインコンテンツにしたら面白いじゃんみたいな。だったら実家のあるここでやればいいということですね。たまたまちょうど40歳だったので、小学校の低学年の子を持つ同級生が結構いたので、ここをターゲットにすれば、当分凌げるかと思って「みんな来んさい!」みたいな感じで始めました(笑)

吉田:それはこちらに来てすぐですか?

有政:もうすぐに始めました。2008年12月31日に会社を辞めてこっちに戻ってきて、1月1日からはスタートしました。農業体験の第1回をやったのが4月なので、3ヵ月ほどは、募集したりプログラムを考えたり、道具を揃えたりしていました。

吉田:形態としては、法人格を取得されたんですか?

有政:いえ、当時は個人事業です。

吉田:そこで有政さん自身が収益を上げてやってけそうな頭はあったんですか?

有政:これだけ出来たらこれだけ利益が出てという感じでばっちり計算をしました(笑) 一応事業にしないと、飯が食えなくなるので。もともと貯蓄を持って帰る予定が、貯蓄はほぼゼロで帰ってきてしまったので、よう凌いだなと思いましたけど。

実際にやってみると想定通りにはいかず、そういう職業体験とか農業体験とかというのと、銭っていうのは相性が悪くて、あまり“銭銭”させると、やはりいやらしくなっちゃうし、でもボランティアでやっちゃうと、うちがしんどいし。そんな状況ではあったけど、農業体験に沢山人が来てくれたので、そのあと作った野菜を家に送るという名目で宅配も始まりました。

吉田:最初の体験で来られた方は何人くらいでしたか?

有政:初回が50人くらい来ました。初めてやるのに「これだけの人数が来て大丈夫なの?」と思ったくらい集まりましたね。

吉田:どういうところから集まった方が多いですか?

有政:ほとんどが広島市内の同級生からの口コミですね。農業体験とか田舎で遊ぶことにについて興味はあるんだけど何処に行けばいいのかという感じで、あまりそんな場所がなかったんでしょうね。みんな家族連れで来てくれました。

吉田:それをどのようなルーティンで年間回していったんですか?

有政:最初の3ヵ月の間に1年間のプログラムを決めました。農業体験もシリーズなので、野菜の種まきして、途中草抜いて、最後に収穫してというシリーズが回りながら、一方では米作りが回っていきます。収穫したらみんなでしっかり食べようとか、その合間合間で、里山も経験して欲しいと思って、ホタルを見たり、山に登ったりとか。夏は川掃除もやりましたね。

吉田:一家族で何回くらい来る感じですか?

有政:ほとんど毎回来てましたね。年間8回から10回くらい。ほぼ毎月ですね。

吉田:家族の方々から体験料をもらうという仕組みですか?

有政:年会員制度にして、1年間の最初にまとめてお預かりをして、そのあとは何回来てもらってもいいという感じです。年間3万円でした。昼食付です。途中で細かいところは変わりましたが、基本的にはいまでも変わっていません。年会員が半分、一回一回でお金を払う一般会員が半分くらいです。大体友達が友達を引っ張ってきてという感じですね。

吉田:大部分がリピーターなんですね。

有政:そうですね。小学生が対象ですが、小学6年生だと中学受験モードの子が多いので、小1~小5まででぐるっと回って卒業していくという感じです。中・高・大学生はスタッフとして来てくれます。いま15名くらいいます。大学生は大学の先生と連携して募集していて、その都度入れ替わりがあります。

大学生たちも子どもたちと接する機会が少ないらしくので、いい経験になっているようです。地元の小学校、中学校の子どもたちも6、7人います。地元の子たちは、体験参加ではなく、うちの運営スタッフで来てくれます。実はこちらも体験プログラムにしてあり、前の日から来てもらって食事の準備をしてもらったりしています。14年度は初めて会場設営もすべて任して、前の日から全部何を準備したらいけないかを自分たちで考えてやっていました。今回6年目にして初めてできましたね。

吉田:子どもたちがこの事業を支えてくれる担い手になるというのはとても心強いですね。

有政:楽しいですよ。だからみんなここに居たくて仕方がない。夏冬休みに入ると体験行事が終わってもずっと居るんですよ(笑) 居る間は遊んでいるわけではなく仕事を手伝ってもらいます。結構難しいこと、キツイこともしてもらっていますが、彼ら彼女らは楽しんでやっています。だから毎回来てくれるでしょうね。

吉田:いま会員数はどれくらいですか?

有政:年会員が15組くらい、一般会員も含めると家族数では30組くらいだと思います。農業体験の案内自体はいま60組くらいに送っています。

吉田:実際の収益的にはいかがですか?

有政:飯が食える収入まではありませんが、黒字は確保できてます。

吉田:規模的にはこれ以上は増やさないんですか?

有政:半分ボランティアに近い感じで、自分のライフワークみたいなものなので、自発的な子どもたちを1人でも2人でも作っていきたいというか、そういう場を提供することによって、自分自身で成長していってほしい。今回の年末は餅つきをやるんですけど、餅つきの餅をつく準備から含めて子どもたちがチームを作ってやろうぜみたいな感じでやろうと思います。餅をついておしまいではなく、火を起こし、マキを切り、コメを蒸し、臼をあたためる、などいろんなプロセスがあります。それが全部できる場を用意し、あとは、チームを組んで、交代しながら、それぞれが必ず責任を果たす。誰が失敗しても、いいお餅はできないので、それが分かっているのですごい頑張るはずです。

吉田:子どもたちはプログラムを通じてたくましくなるんじゃないですか?

有政:そうだと思います。いや、そうであってほしいですね(笑) 今回小学5年生の子たちが初めて1年生の頭から来て、卒業する子たちです。卒業式に近い形にしたいと思っています。泣いちゃうかもしれませんね(笑) もちろん個々の家庭があっての成長だと思いますが、でも5年間こうしてここに来させてくれたというのは、何らかのプラスがあったんだと思います。

吉田:親側としても子どものそうした成長の姿を見るのは嬉しいですね。

有政:私も「手を抜くな~!」みたいに厳しいことを言うこともあります(笑)

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吉田:逆に親じゃない大人がいろんな意味で厳しくもあり、見守ってくれるというのは子どもにとって捉え方が変わってくるのではないかと思います。

有政:難易度が高いもののほうが達成感があります。できることをやらしてもダメ。できるかどうかわからないことを任せるということがすごく大事です。しかし、親はどうしても手を出したがる。そこをぐっと我慢できると子どもたちが自分で自覚を持ってやるんですけどね。

吉田:そういうときに親に何か言ったりはしますか?

有政:手を出さないようにお願いしますとは伝えます。みなさん慣れているので理解してくれています。

野菜流通事業への仕組みづくり

吉田:事業としてきちんと収益を上げていく部分として野菜流通事業があるということですか?

有政:まさにいまその仕組みを作っている最中で、これは農業体験とか職業体験をやろうと思った自分のその当時の激しい思い込みと同じくらいのものが、野菜流通の世界でも出来ちゃったという感じです。農業に結果的に関わって、周囲の農家さんと、一緒に野菜を会員のみなさんに送るということをやる中で、「あっ、これ絶対必要なことだ」と気付き、それを事業としてやらないと継続できないと思って、まさにいま必死に事業のフレームを作っている最中です。

吉田:いま連携している農家は何件くらいですか?

有政:26件くらいです。都度都度14、15件がここに野菜を持ってきて、それを自分のほうで飲食店に直売し、一部インターネットで個人に直売し、他に月間で110数件ほど個人向けセット野菜の宅配をしている状況です。いろんな販売チャネルを組み合わせることで、できた野菜を全部売るという感じです。

吉田:エリア的にはどこまでですか?

有政:販売は基本的には広島市内です。ものすごい近い距離の野菜流通を実現したいと思ってます。日々日々売っている野菜は、広島市内に限定をしていて、とにかく収穫して届くまでの時間を最短にする。運ぶ距離を最短にする。で、中間流通も最短化するいわゆるダイレクトモデルで、小さな農家さんを集約して、飲食店の注文を集約して直接結ぶようなことができたら面白いなと思っています。まったく収入がゼロだったおじいちゃんおばあちゃんも、小遣いが3万4万あったら、孫にちょっとプレゼントも買ってあげられる(笑)

吉田:有政さんのような担い手が地域にいてくれたからこそ、そういうことができたわけであって、高齢化がどんどんと進んでいく中でそういう担い手がいるということ自体が珍しいと思うんですよね。

有政:農家が自分で売ろうと思うのが珍しいかもしれませんね。たまたまそういう経緯で始まったものなので、一緒にやっている農家さんは平均70歳をこえています。齢は毎年増えているのに、作る野菜の量が増えているという不思議な現象が起きています(笑)

高齢の農家が多いのはここの特殊事情じゃないと思うんです。たぶん同じような状況が広島県内、もしくは全国に偏在していているはずです。わざわざ北海道からタマネギを買わなくても地元でも獲れます。小松菜も地元でカバーすればいい。丹波ブランドの野菜も素晴らしいと思うんですけど、ここでも同様の野菜が十分できるわけで、そういう野菜を集積して近距離で届けたら、コストも下がるし、鮮度もいいし「いいことづくめじゃん」みたいなことを思い込んで、いまこれを何とか事業化するべく頑張っています。

これが事業として成立することが証明できれば、この事業を各地に作ればいいだけの話なんです。これまで畑の肥やしになっていたり、ご近所さんにしか配られていなかった野菜をぎゅっと集約して、その近郊都市に売っていくことができれば、いままでゼロだった収入生まれるわけで、例えば月に1人3万円売れば、100人で300万円生まれるわけで、年間でいうと約3,600万円になります。これってそれなりの経済効果ですよね。それをこの地域だけでなく広島県内にとか、全国に展開できないかと妄想しています。

吉田:それはここに移り住んできたときのイメージとは全然違いますか?

有政:全然違います。いまごろ全国から農業体験の会員が来ているイメージでした(笑) 農業体験と個人向け宅配の二本柱で行く予定でしたが、いまは飲食店向けの野菜販売の売り上げの8割以上になってしまいました。野菜の流通に本腰を入れ始めて3年間くらいですね。この形の野菜流通の可能性に気付いて、なんとかできないかなと半年くらいこもって考えてようやくここまでの形になってきました。

吉田:いまその仕組み自体は、有政さん一家だけでやっているんですか?

有政:はい。母と妹が農業を担当していて自分も3分の1くらい受け持ってます。販売は私、農家からの仕入れは妻が受け持っています。仕入先も販売先も数が多いので、それを効率的に繋げるシステムをがんばって作りました。これが世の中に通用するのか知りたくて「ひろしまベンチャー育成基金」というビジネスコンテスに出て、個人の部で金賞を取りました。その賞金を原資にしてシステムの2次開発をしました。このコンテストは年に一度あって、自分のときは70社くらいから応募がありました。基金は広島県や地元の有力企業や銀行などがお金を出し合う形で運営されています。

吉田:つまり企業側もこのビジネスモデルに対してとても評価をしているということですね。

有政:可能性はあるなと思ってもらったみたいですね。

吉田:それは有政さん自身のやりがいというかモチベーションの支えにもなったんではないですか?

有政:そういう意味ではそうですね。ビジネスモデルがホントにいけそうかどうかは自分ではなかなか判断できません。何とかそれまでもやってはいましたけど、事業拡大しようと思ったら個人技では無理で、きちんとシステム化をしないとダメだなと思って。思いのほかみなさんが「これ面白そうじゃん」という話になって、賞をいただいて、それからいろんなところで講演させていただいたりしてます。

吉田:そこらへんで企業と連携したり、コラボしたりという動きはありますか?

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有政:そうですね、それはこれからですね。企業も自治体も。ただこれまでやってきて今の生産背景から考えるとその飲食店を中心に販売したいなと思っています。自分も含めて基本的に自家用の延長で野菜を作っているので、少量多品種の栽培です。1年間この野菜をこれだけ出し続けてほしいと言われる大手の飲食店は相性が悪いです。小さい飲食店だと季節の野菜をアレンジして使って頂けるし、それがウリにもなっているお店がい多いので、そういうところにはぴったり相性が合いますね。

吉田:珍しい野菜とかあるといいですよね。

有政:年間400種類も作っているんですよ。26人で400種類、なかなかすごいでしょ(笑)私がすごいんじゃなくて、地元のじいちゃん・ばあちゃんが農家がすごいんです。

吉田:それは農家さん自身があれこれ試しながらという感じですか?

有政:そうです。基本的には、自分たちの家で食べる野菜を作っているんで、いろいろと試したいんですよ。子どもたちや孫たちに送る野菜がいつもキャベツじゃ、もらう方もたまんないですし(笑)

結果的に、洋野菜が好きな農家さんもいれば、和野菜が好きな農家さん、中華野菜が好きな農家さんもいるという感じが集合体になって出してくれるので助かります。

吉田:じゃあ、だいたい飲食店のニーズに何かしらの形で応えられる状況になっているということですね。

有政:はい。飲食店と直接取引しているので売れる野菜が見えてきます。それをみんなに公開しているので、みんな売れる野菜を作り始めます(笑) 「これいいね~」みたいな。そういうところを含めて柔軟性があるというか、みんなも楽しんで作ってます。

吉田:契約農家さんで集まることもありますか?

有政:会議を年に2回定期開催しています。それと事業に何か大きな変化があれば随時開催します。今回は12月の法人化というのが大きなイベントがありました。12月1日に株式会社化をしたので、その経緯や目的を報告するために会議を開催しました。

吉田:「株式会社」という法人形態にした理由はありますか?

有政:株式会社にしたのは、結局農業だけではなくて、いろんなことをやりたかったので。農業生産法人だとやれることに縛りがあるというのと、近い将来株主として農家の皆さんにも参加してほしいなと思っていまして、割と柔軟性がある形のほうがいいかと。いま株主は自分1人だけです。2年くらい先に増資をするタイミングで出資者を増やしていければと思っています。

吉田:そうなると、さらに皆さんのモチベーションも上がっていくような気がします。70歳を超えて、自分のやりがいを持ちながらやっていける人たちの姿を間近でみるというのも、有政さんにとって非常に大きいんじゃないですか?

有政:そういうのは、自分の仕事に対するモチベーションの一番大きなところですね。朝みなさんががんばって野菜を持ってくる姿をみると、がんばらなければならないという思いになりますね。絶対絶やしちゃいけないと思いますね。そういう仕事にめぐり逢えたということも非常にラッキーだし。

吉田:60代、70代の高齢でやっている方々がホントはもっと次の世代にバトンダッチしないといけない部分もあると思うんですけど。

有政:それは大きな課題ですね。できればみんなに帰ってきてほしいと思ってます。

吉田:ただ、そういう活気のある姿を見せていくことで・・・

有政:そうそうそう、帰るイメージ湧くでしょ。湧きやすいというか、帰ってもいいかなという気持ちになる。

吉田:細々と自分たちの野菜を作っているというよりは、自分たちのある意味、生業として、いろんな人に食べてもらおうというモチベーションでやりながらいろいろ仕掛けてがんばっている親の姿を見るのは子どもとしては嬉しいですよね。

有政:農業だけをやれという話ではなく、自分と同じような形で地域の野菜をきちんと自分で集めて売る。それによって、きちんと生計が立てられる状況を作ってという人がホント100人くらい広島に出来てほしいですね。

農家の思考だけだと、営業とかやっぱりなかなか至らないんです。自分もそうですが、事業としてビジネスとしてがんばれる俎上がいっぱいあります。何かを犠牲にするんじゃなくて、熱く仕事をしながら自然にも触れて、笑顔に囲まれてがんばっていきたいみたいなものが提供できたらいいなと。まずは自分がそうじゃないといけない。

農業を志向する方も、のんびり生活できるかなと思ってらっしゃるかもしれませんが、ホントに農業を主にして稼ごうと思ったら、超ハードワークですからね。そこで合わなくて辞めていく人がいるのも事実だし、人生の楽園的にやろうと思ったら、定年してからやったほうがいいですよね。ある程度、蓄えを持っておく必要があります。

きちんと仕事をしながら緑に触れる生活をするということでは広島はとてもいいと思います。広島市という大きな都市があり、田舎との距離感も近い。広島は30分も車を走らせれば田舎です。自分の中ではその距離感だからビジネスができるというところは大きいですね。だからあまり田舎に行きすぎちゃうと、いまの事業は難しいところがあります。消費者がいないですからね。広島市は商業・工業など各種の産業がある程度の規模感で全部がそろっている結構数少ない街ではないかと思います。そういう意味では、事業としていろいろと展開しやすい。飲食店の数も多いし。

吉田:もっと子育て世代や若い人たちに広島に来てもらうというのは1つ課題ですね。

有政:そこは自分も解決策がなくて、まさにそこをチャレンジしたいなというところでやっています。

吉田:けど、この仕組みが大きくなったら、「まごやさい」に就職したいという人も出てくると思います。

有政:このノウハウもそのまま提供するので、誰かどこかでやってよというのも考えてます。それをするために会社化したというのもあります。1月から1人採用することになりました。63歳の地元の方です。若い!(笑) 営業と農業をやってもらいます。

大いなる実験で失敗したら自分も破産するし、みなさんにすみませんと言わないといけない状況になります。一応計算上ではいまの倍くらいいったら、十分生活できる状況になるんじゃなかろうかというところまでは来ましたので、なんとか2年間で倍まで持っていって、「ほらできたでしょ」みたいにできたらと思ってます(笑)

いまここの安芸高田市で年間3,000万円の売り上げが上がれば、たぶん経営者と社員の2人を養える状況が作れます。各農家さんには、3,000万円のうちの1,500万円くらいが各農家にいきますので、分配したら結構な金額になると思います。十分市場価格とも戦えるし、鮮度とかプラスアルファのところもあります。逆に言うとその仕組み自体を売る仕組みがあるので、あとはきちんと野菜を作って集めて、出荷できる状況を持っていくというところをまさにこの1年間でひな形を作っていうという感じですね。

吉田:有政さんの構築した仕組みが他の地域でも展開されることとても楽しみにしています。ありがとうございました。

有政:ありがとうございました。

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(終わり)

労働・子育てジャーナリスト/グリーンパパプロジェクト代表

1977年7月東京生まれ。2003年3月日本大学大学院法学研究科修士課程修了(政治学修士)。労働専門誌の記者を経て、12年7月から2年間ファザーリング・ジャパン代表。これまで内閣府「子ども・子育て会議」委員、厚労省「イクメンプロジェクト推進委員会」委員を歴任。現在、内閣官房「「就学前のこどもの育ちに係る基本的な指針」に関する有識者懇談会」委員、厚生労働省「子どもの預かりサービスの在り方に関する専門委員会」委員、東京都「子供・子育て会議」委員などを務める。3児のシングルファーザーで、小・中・高のPTA会長を経験し、現在は鴻巣市PTA連合会会長。著書「パパの働き方が社会を変える!」(労働調査会)。

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