老若男女で遊べるオススメの遊び「百人一首」
2014年が始まりましたね。今年の年末年始は曜日の関係もあってか、長いお休みだった人も多いことでしょう。親族一同でお正月を過ごしたという人も多いのではないでしょうか。おじいちゃんおばあちゃん世代から幼稚園児世代まで幅広く遊べ、楽しめる遊びということで『百人一首』を取り上げてみたいと思います。
百人一首というと、「あまのはら~」と読み手が読み始めると、取り手は、「ぱーん!」と下の句の書かれた札を取るところを想像する人がもちろん多いでしょう。
オススメは『坊主めくり』
難しそう、覚えるのが面倒、と最初から後ろ向きの思いのある人も多いかもしれませんが、お勧めは、「坊主めくり」。
絵札(読み札)だけで楽しめるので、和歌をよく知らない人でもすぐに遊ぶことができますし、小さな子どもでも簡単に遊ぶことができます。(この年末年始では、未就園児でも楽しんでいました!)
ルールは簡単で、絵札だけを選び出して、これを裏返しにして中央に積み重ね(山札)、あとは上から順番にめくっていくだけ。
- めくった札が殿(男性)だったら、自分の手元にためていく
- 坊主(僧侶の絵札)だったら、これまでにためた自分の札を山札の横に差し出す
- 姫(女性)だったら、山札の横に差し出された札をすべてもらうことができる。
が基準のルールでこれに従って遊びます。
単純なルールだからこそ、子どもたちでも楽しめて、「ぼーずがでた!!!」「姫だ!」と大いに盛り上がります。
ローカルルールで出身地の話題にも?!
そんな坊主めくりを小さい頃から私は楽しんでいましたが、今年は初めて義実家の親族一同で遊びました。
みんなで遊んでいると、「蝉丸」の札が。
「これは坊主?」と甥っ子が尋ねると、義弟いわく、実は蝉丸には「蝉丸ルール」というものがあるとのこと。周りの人は知らず、すぐさまスマホで検索をして、他の遊びにもあるように、坊主めくりにもさまざまな「ローカルルール」が存在することがわかりました。
『蝉丸が出たら、全員が山札の横に持ち札を出す』と、なんとも大逆転のチャンス!なルール。他にも、『蝉丸が出たら一回休み』や、『天皇札を引いたときには・・・』などいろいろとあるようです。
いろんな出身地の人が集まる場では、ゲームのローカルルールを知って盛り上がることも多いですね。
日本史を受験勉強のための丸暗記ではなく、楽しむために
私も小さいころ、今は亡き祖父とよく坊主めくりをしました。みかんやおやつを景品にして、毎回大盛り上がり。帰省の度に、祖母や母がご飯の準備をしている最中に、毎回飽きることなく、祖父と坊主めくりをしていたのを覚えています。
そして、中学1年生の夏休み。長い夏休みの宿題の1つが、『百首覚えてくること』でした。9月にテストがあり、それに向けて必死に覚えた記憶があります。残念ながら、すでにおよそ20年たってしまった今、印象的だった数首を残してすでに忘れてしまっていますが、それでも、「百人一首の暗記?嫌だな」ではなく、「あーあれね!坊主めくりの使っていなかった札のほうも使えるようになるね!」と前向きに覚えることができました。
また、百人一首はそれぞれの歌が面白く趣深いので、どんな人だったかなど歴史を知りたいと思うきっかけにもなるでしょう。2012年のNHK大河ドラマ「平清盛」では、平清盛自身もさることながら、他にも百人一首の歌人が登場したりと、そんな側面からも歴史に触れることができます。歴史を受験勉強のために丸暗記する日本史や、仕方なく勉強する古典とは違って、興味を持って楽しむことができました。
デジタルデバイスが普及して、家庭内の遊びといえば、ゲーム機に頼りがちな現代ですが、ぜひ百人一首で遊んでみてはいかがでしょうか? 尋ねてみると実家に眠っているかもしれませんよ。
かくいう私は、学生さんに勧められたスマホアプリゲーム「パズル&ドラゴンズ」にはまってしまい、子どもを寝かしつけたあとの貴重な夜時間をコレに費やしてしまった年末年始でした。とほほ。