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取材に対してウソをつく組織「Yahoo! JAPAN」が信頼と品質など担保できるわけがない

藤代裕之ジャーナリスト

先日Yahoo! JAPANの広報を通じて、スマホシフトや個人などの取り組みを含めたニュース全体の方針について宮坂学社長にインタビューを申し込みました。結果は『Yahoo!ニュースについては担当責任者から語らせたいという宮坂本人の意向』と断られたのですが、朝日新聞を見たら大鹿靖明記者によるインタビュー記事が掲載されていました。

企業には多数の取材依頼があり、どの媒体や記者の取材を受けるのかを決めるのは自由です。大鹿さんはライブドア事件以前からIT業界を広く取材している著名な記者なので、取材を引き受けたという事情もあるかもしれません。しかし、ウソはいけません。

Yahoo! JAPANは2月18日にメディアステートメントを発表したばかりです。

信頼性と品質

社会規範や品位を守り、良質で信頼できる情報の提供を目指します。不正確な情報や、過剰に扇動的な表現、誤解を招く情報を届けることのないよう、真摯に取り組みます。

多様性の尊重

人権に配慮し、表現の自由・知る権利を守ります。多様な価値観に基づいた情報を扱う責任を自覚し、特定の権力・団体や思想・信条に与することなく、理解や判断の助けとなる場であり続けます。

豊かな情報流通

より良いメディア環境の形成を目指し、情報発信を担うパートナーであるコンテンツ提供者と協力していきます。パートナーの活動や役割を理解し、適切な情報提供が行えるよう努力します。

出典:Yahoo! JAPAN メディアステートメント

取材に対してウソをつくトップがいるような組織に、信頼と品質など担保できるわけがありません。

ジャーナリスト

徳島新聞社で記者として、司法・警察、地方自治などを取材。NTTレゾナントで新サービス立ち上げや研究開発支援担当を経て、法政大学社会学部メディア社会学科。同大学院社会学研究科長。日本ジャーナリスト教育センター(JCEJ)代表運営委員。ソーシャルメディアによって変化する、メディアやジャーナリズムを取材、研究しています。著書に『フェイクニュースの生態系』『ネットメディア覇権戦争 偽ニュースはなぜ生まれたか』など。

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