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「EXILE」オーディション不合格も…俳優の道へ!青柳翔、転機は「島での2ヵ月」だった

中西正男芸能記者
注目度急上昇中の青柳翔

ドラマ「美しき罠 ~残花繚乱~」(TBS系、木曜・後9時)で主演・田中麗奈さんの相手役となる実業家を演じ、注目度急上昇中の青柳翔(あおやぎ・しょう)さん(29)。兵庫・淡路島を舞台にした主演映画「摂氏100℃の微熱」も24日から公開されていますが、昨年は沢尻エリカさん主演のドラマ「ファーストクラス」(フジテレビ系)にも出演し、話題を集めました。今まさに旬を迎えつつある青柳さんですが、芸能界入りのきっかけは「EXILE」のボーカリストオーディションでした。歌から芝居へ。期せずして足を踏み入れた俳優の世界でしたが、大きな転機となったのは「島での2ヵ月」だったと言います。

ちょっとした初体験

まず2014年、振り返ってみると「ファーストクラス」でとても素敵な役をいただきましたし、たくさんの方に見ていただいてるんだなということを痛感しました。

というのも、ちょっとした初体験をしまして…(笑)。ドラマが終わった後くらいに、北海道の父親から荷物が届いたんです。中を開けてみると、大量のサイン色紙。聞くと、近所の人が「息子さんのサインをもらってほしい」と。また、我が父親ながら、丁寧に返送用の封筒まで入ってまして(笑)。サインをした後、きちんと送り返させてもらいました。…でも、ま、こんなことは今までなかったのでビックリもしましたけど、少しは親孝行ができたのかなと思えた瞬間でもありました。

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ターニングポイント

そもそも、2006年に「EXILE」のボーカリストオーディションを受けたのがこの世界に入るきっかけだったんです。残念ながら2次審査で落ちてしまったんですけど、事務所の人に「俳優をやってみないか?」と言ってもらったのが始まりでした。最初はもちろん歌で認められたかったんですけど。

自分の中でのターニングポイントとなったのは、映画「渾身 KON-SHIN」(2013年公開)に主演させてもらったことだったと思います。島根・隠岐諸島を舞台に古典相撲をテーマにした物語だったんですけど、実際に隠岐に2ヵ月以上暮らしての撮影だったんです。相撲で稽古をつけてくれる人たちとも、エキストラの人とも連日一緒に飲んで、どっぷりと島の生活に浸りました。

その中で肌で感じると言いますか、そこにいるからこそ分かる感覚というのが多々あったんですよね。例えば“婚約が破談になると、もう島には住めない”というような内容があったんですけど、これが東京だったら別に破談になっても、その街から出て行くという感覚はないじゃないですか。ただ、島にあるのは、人の家に勝手に上がって、獲れた魚を冷蔵庫に入れておいてあげるような濃いコミュニティーなんです。だからこそ、そこでそんなことがあると、なるほどいづらくなるだろうなと。

役になりきる

あと、相撲のシーンでは、一緒に稽古をした人たちが真剣に応援してくれてるんです。その時の僕の役名が“坂本英明”だったんですけど、みんな僕のことを普段から英明って呼んでるので、台本関係なく本気で「ヒデアキ、投げ飛ばせ!!」とリアルな応援をしてくれる(笑)。そういったダイナミズムみたいなものに包まれる中で「本当にその人になるというのは、どういうことか」ということをあらゆる角度から考えた2ヵ月でした。

もちろん、そこに住んでなくても、いきなりその日にその島の人みたいになるのが俳優なんだと思うんですけど、ゆっくりと時間をかけてそこと向き合うことができたのは、本当にぜいたくな経験だったと思いますね。

ベストを尽くすのは…

今でも、まだまだまだまだ手さぐりです。考えて、考えて、やればやるほど、自分の中でいい芝居ができないような気もする。力みなくやったテストの芝居が一番よかったりということもあります。

「いざ本番!!」というところで常に最高のものを持ってこられるようにしないと、プロとは言えないですもんね。ベストを尽くすことはもちろん必要。じゃあ、ベストを尽くすとは、具体的に何をどうすることなのか。それを探すのが今のテーマです。ただ、これは一生続くテーマでもあるとは思いますが。

ドラマ「美しき罠 ~残花繚乱~」の1シーン
ドラマ「美しき罠 ~残花繚乱~」の1シーン

…え、最近のマイブームですか?う~ん、そうですねぇ…。メチャメチャどうでもいいことでもいいんですかね?

いや、本当に、本当に、どうでもいいことなんですけど、いろいろな柔軟剤を使ってみることですね。ドラッグストアで新しいのを見るたびに試してみようとなるんです。使ってる最中でも、次のを見つけたら買って、また次のを見つけては買って、という繰り返しでして。結局、家の棚には柔軟剤が売り場みたいに並んでます。

最後の最後、こんな話で大丈夫ですかね…?(笑)。ありがとうございました!!

■青柳翔(あおやぎ・しょう)

1985年4月20日生まれ。北海道出身。身長183cm。2006年に行われた「EXILE VACALBATTLE AUDITION」をきっかけに俳優の道へ。09年、舞台「あたっくNo.1」で俳優デビューし、現在、劇団EXILEのメンバーとして活動中。

芸能記者

立命館大学卒業後、デイリースポーツに入社。芸能担当となり、お笑い、宝塚歌劇団などを取材。上方漫才大賞など数々の賞レースで審査員も担当。12年に同社を退社し、KOZOクリエイターズに所属する。読売テレビ・中京テレビ「上沼・高田のクギズケ!」、中京テレビ「キャッチ!」、MBSラジオ「松井愛のすこ~し愛して♡」、ABCラジオ「ウラのウラまで浦川です」などに出演中。「Yahoo!オーサーアワード2019」で特別賞を受賞。また「チャートビート」が発表した「2019年で注目を集めた記事100」で世界8位となる。著書に「なぜ、この芸人は売れ続けるのか?」。

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1999年にデイリースポーツ入社以来、芸能取材一筋。2019年にはYahoo!などの連載で約120組にインタビューし“直接話を聞くこと”にこだわってきた筆者が「この目で見た」「この耳で聞いた」話だけを綴るコラムです。最新ニュースの裏側から、どこを探しても絶対に読むことができない芸人さん直送の“楽屋ニュース”まで。友達に耳打ちするように「ここだけの話やで…」とお伝えします。粉骨砕身、300円以上の値打ちをお届けします。

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