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職場の上司に「LGBTなどの性的少数者が働きやすい職場作り」について提案!

明智カイト『NPO法人 市民アドボカシー連盟』代表理事
提案書を作成して職場の上司に提出してみました。

先日、組織のダイバーシティ化を先進的に進める認定NPO法人フローレンス事務局長の宮崎真理子さんに、フローレンスの取り組みや今後の組織のあり方についてお話を伺いました。

「子育てと仕事の両立、LGBTなど認定NPO法人フローレンスにおけるダイバーシティの先進的な取り組み」

フローレンスではLGBTなどの性的少数者についても積極的に採用活動しています。

下記の内容は採用情報ページに記載がある文章です。

※フローレンスでは様々なバックグラウンドを持った人が働いており、多様性を大切にしています。LGBT等、性的マイノリティの方も歓迎です。実際にLGBT当事者である社員も在席しており、活躍しています。

出典:認定NPO法人フローレンス

しかし、宮崎真理子さんとの対談の中で「履歴書」や「就業規則」などについて、まだLGBT当事者の要望に対応できていない部分があることを知りました。

つまり、LGBT当事者を積極的に採用活動しているけれど、その受入れ体制がまだまだ不十分だったということです。

1.LGBTなどの性的少数者が働きやすい職場作りについて

そこでフローレンスのスタッフである私は「LGBTなどの性的少数者が働きやすい職場作り」に関する提案書を提出することにしました。

その提案書が下記の内容です。

1.LGBTなどの性的少数者が働きやすい職場作りについて

フローレンスでは様々なバックグラウンドを持った人が働いており、多様性を大切にしています。とくに採用活動ではLGBT等、性的マイノリティを歓迎する旨の案内をしていただき大変感謝しております。

さらにLGBTなどの性的少数者の働きやすい職場作りを目指すため採用・人事に関しまして以下の点につきまして提案させていただきます。

1-1.フローレンスが用意している履歴書の指定フォーマットにある「性別欄」を削除してください。

1-2.就業規則を異性指向のみの想定から、多様な性自認や性指向にまで拡大した内容に修正してください。

1-1については履歴書に性別を書く欄があるためにLGBTの社会参加を阻んでいる部分もあります。そのため履歴書から「性別欄」を削除することを提案しました。

1-2についても同性パートナーのことなどLGBT当事者を想定した内容ではないため就業規則の修正を提案しています。

詳細については下記2つの記事をご覧ください。

LGBTと就活――混乱、さらに極まれり?!

遠藤まめた / 「やっぱ愛ダホ!idaho-net」代表

LGBT就活――20人に1人の就活生の現状

藥師実芳 / 「LGBT就活」共同代表

もし、みなさんの職場でもこの提案内容の真似をして提出できるようでしたらぜひ人事もしくは上長の方に相談してください。

また現在、フローレンスでは様々な職種でスタッフを募集しています。興味を持ってくださった方はぜひ応募してみてください!

フローレンスの採用情報

2. LGBTなどの性的少数者が利用しやすい環境作りについて

次にLGBTなどの性的少数者が利用しやすい環境であるかどうか気になりました。

フローレンスは主に保育事業を行っているNPO法人なので、ここでいう「利用者」とは園児や保護者ということになります。

昨年9月には杉並区内において「障害児保育園ヘレン」を設立するなどフローレンスでは多様な保育事業を行っています。

そこで利用者である園児と保護者の中にもLGBTなどの性的少数者がいることを想定したサービス内容をアピールしていくことについて提案しました。

その提案書が下記の内容です。

2. LGBTなどの性的少数者が利用しやすい環境作りについて

フローレンスを利用している保護者・児童の中にもLGBTなどの性的少数者が存在していると想定されます。

そのためLGBTなどの性的少数者が利用しやすい環境を目指すため以下の点につきまして提案させていただきます。

2-1.「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」の「LGBTの学校生活に関する実態調査(2013)」結果報告書によると性別違和のある男子の場合には、25%は小学校入学前に自覚があり、約半数が小学校卒業までに自覚したと回答しています。保育現場において性の自己形成期にある子どもの多様な性別表現を保障していく保育を行うように努めてください。

2-2.採用活動だけではなく、利用者である保護者・児童に関してもLGBTなどの性的少数者を歓迎している旨の案内をしてください。

2-1については私が共同代表を務めている「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」の「LGBTの学校生活に関する実態調査(2013)」結果報告書から、性別違和のある男子の場合には、25%は小学校入学前に自覚があり、約半数が小学校卒業までに自覚したと回答との結果が出ています。

そのため保育現場においてもLGBTなどの性的少数者の児童がいることを想定した保育を行うように提案しました。性別違和を感じている児童に対して「ここは安全な場所だ」というメッセージを伝えるためにも大切な取り組みになると思います。

2-2についてもフローレンスを利用している保護者・児童の中にLGBTなどの性的少数者がいることを想定した利用案内にしてもらうように提案しています。

このようにLGBTなどの性的少数者が従業員、利用者、消費者など様々な立場で存在していることアピールして、積極的に当事者を歓迎していく環境を創って欲しいと思います。また性的少数者に限らず「いろんな人がいていい」という肯定的なメッセージを常に添えていくことも重要です。

そして今後、フローレンスが「多様な人材がいることでこんなことができる」という人材面でのロールモデルになるために、成功事例を作って広げていって欲しいです。

フローレンスが他の組織に真似をされる存在になるようにスタッフの一人として私も協力していきます。

こちらの提案書は事務局長の宮崎真理子さんにお渡ししました。また何か動きがありましたらYahoo!ニュースでみなさんにご報告したいと考えています。

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認定NPO法人フローレンス

病児保育や待機児童解消、障害児保育など「子育てと仕事の両立」を阻む社会課題が解決され、親子の笑顔が溢れる社会を目指しています。事業を通じて社会課題の解決方法を生み出していきます。

『NPO法人 市民アドボカシー連盟』代表理事

定期的な勉強会の開催などを通して市民セクターのロビイングへの参加促進、ロビイストの認知拡大と地位向上、アドボカシーの体系化を目指して活動している。「いのち リスペクト。ホワイトリボン・キャンペーン」を立ち上げて、「いじめ対策」「自殺対策」などのロビー活動を行ってきた。著書に『誰でもできるロビイング入門 社会を変える技術』(光文社新書)。日本政策学校の講師、NPO法人「ストップいじめ!ナビ」メンバー、などを務めている。

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