子供が一番嫌いな野菜、そして治す方法は
子供から断トツで嫌われるセロリ
子育てにおいて多くの保護者の頭を悩ませる要素の一つが、子供の好き嫌い。中でも野菜の好き嫌いは、成長過程における健全性や栄養バランス、成長してからの偏食傾向の起因となることを考えると、極力無くしたいのが親心というもの。
次のグラフはパルシステム生活協同組合連合会が2013年8月付で発表した、幼児から高校生までの子供を有する母親から成る調査対象母集団に対して行った調査結果によるもの。母親が把握している、自分の子供における嫌いな野菜を回答してもらったものだが、最上位にはセロリがついている。その率、実に4割。
「セロリ」の嫌われ度合いは圧倒的。第2位の「ピーマン」と比べて15%ポイント程高い。第2位以降は第7位の「カリフラワー」まであまり差が無いところも合わせ、いかに「セロリ」が圧倒的な嫌われ方をしているのが分かる。
上位陣を改めて見直すと、苦みのあるもの、濃い青・緑色系のもの、食感・歯ごたえが独特なものが列挙している。また「カリフラワー」に代表されるような、造形的に異様に見えるものも確認できる。子供がピーマンを嫌うのは遺伝的要因でも紹介したが、子供は経験則不足や知識が浅いことから、味覚の上での本能的な選択を重要視しており、例えば「苦味は毒」「酸味は腐ったもの、未熟なもの」と認識して避ける性質を持っている。それが野菜の好き嫌いにも現れていると考えれば、セロリやピーマンが嫌われるのも納得がいく。要は「苦いものは毒かもしれない。だから嫌い」という次第。
「先ず隗より始めよ」
他方、野菜に限った話ではないが、子供の好き嫌いは、調理する側の腕前・工夫にも多分に左右される。子供が好きな味つけにしたり、共に野菜を育て料理をして、味以外の点で興味関心を持たせ、「危険ではない」と学習させることで、嫌いな野菜を口にする可能性は増えてくる。
特に母親自身が野菜の好き嫌いがあるか否かについては、重要な要素となる。次のグラフはカゴメが2011年8月に発表した調査結果(3歳から中学生の子供を持つ女性対象)だが、母親自身に野菜の好き嫌いがあると、子供も野菜の好き嫌いを持つ可能性が高くなる。
親が美味しそうに口にすることを子供の目の前で繰り返すことで、子供に真似をさせると共に、料理や栽培同様に「危険ではない」というシグナルを与えることができる。子供の野菜嫌いを無くしたいのなら、まずは親がその努力をすることが一番というわけだ。
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