今流行の「スマホで動画」、小中高校生への浸透度は!?
スマートフォンの普及に伴い、インターネット上に公開されている動画をテレビのように楽しむ、テレビ視聴的な時間の過ごし方が浸透しつつある。特に急速に広まりつつあるとされている子供達における利用状況を、2015年3月末に確定報が発表された、内閣府の調査「平成26年度青少年のインターネット利用環境実態調査」の結果から確認する。
次に示すのは普段からスマートフォンでインターネットを利用している人のうち、動画視聴をしている人の割合。動画視聴のスタイルとしてはインターネット経由で閲覧する以外に、ファイルをダウンロードしてオフラインで観るパターンも想定されるが、今回はそのパターンによる視聴は算定外としておく。
大よそ7割が動画視聴をしている。具体的な今件では不明だが、スマートフォンで視聴可能な動画サービスはYouTubeやニコ動、Vineなど山ほどあるため、視聴先には困らない。
「スマホでネットを使っている人の約7割が動画を観ている」。これは一つの指標ではあるが、全体像がやや分かりにくい。そこで各属性毎のスマートフォンでインターネット利用をしている人の割合を抽出し、それと合算することで、「各属性の全体のうち、何%がスマートフォンで動画視聴をしているか」を算出した結果が次のグラフ。例えば小学生女子は4.6%と出ているが、これは女子小学生全体の4.6%が、スマートフォンで動画を視聴していることになる。
スマートフォンを利用していなければ当然スマホで動画は視聴できず、さらにスマホを利用していてもインターネットへのアクセスが許可されていなければ(今件定義における)動画視聴は不可能。よってスマートフォンの利用状況そのものが多分に反映される形となっている。
小学生は元々スマートフォンの利用率が低いため、大体5%に留まっている。中学生は1/4程度、そして高校生は大よそ2/3。高校生全体の2/3程度はスマートフォンを使って動画を視聴している計算になる。
今件「動画視聴」はその頻度や視聴先は問われておらず、具体的な視聴スタイルは不明。しかし少なくとも「スマホで動画」という新しい娯楽様式に関して、小中高校生の実情が把握できるのは興味深い。今後スマートフォンの普及が進むに連れて、中学生にもこの「スマホで動画」はさらに浸透していくに違いない。
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