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一人なら女の子優勢、二人なら男女一人ずつ…子供が欲しい夫婦、その男女組み合わせの望みは?

不破雷蔵「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者
↑ 二人の子供を願う夫婦では男女一人ずつが圧倒多数(写真:アフロ)

子供を持ちたいと考えている夫婦において、具体的な人数以外に、男女の組み合わせに関して希望するケースも少なくない。理想の子供数において、単純に人数だけでなく、男女の構成比も考えている夫婦にとって、どのような組み合わせが望まれているだろうか。国立社会保障・人口問題研究所が2016年9月に公式サイトで公開した、日本国の結婚や夫婦の出生力の動向などを長期的に調査・計量する「出生動向基本調査」の最新版「第15回出生動向基本調査」の調査結果から確認していく。

理想の子供人数が1人以上、かつ「理想の男女組合せがある」と回答した初婚同士の夫婦に対し、理想の人数別(1~3人まで、4人以上は少数回答のため統計上にぶれが生じるので省略)に集計した結果が次のグラフ。

↑ 理想子供数別にみた、理想の男女児組合せ別夫婦割合(理想子供数が1人以上の夫婦のうち、男女児組合せに理想があると回答した夫婦限定)(理想の子供数1人の回答者)
↑ 理想子供数別にみた、理想の男女児組合せ別夫婦割合(理想子供数が1人以上の夫婦のうち、男女児組合せに理想があると回答した夫婦限定)(理想の子供数1人の回答者)
↑ 理想子供数別にみた、理想の男女児組合せ別夫婦割合(理想子供数が1人以上の夫婦のうち、男女児組合せに理想があると回答した夫婦限定)(理想の子供数2人の回答者)
↑ 理想子供数別にみた、理想の男女児組合せ別夫婦割合(理想子供数が1人以上の夫婦のうち、男女児組合せに理想があると回答した夫婦限定)(理想の子供数2人の回答者)
↑ 理想子供数別にみた、理想の男女児組合せ別夫婦割合(理想子供数が1人以上の夫婦のうち、男女児組合せに理想があると回答した夫婦限定)(理想の子供数3人の回答者)
↑ 理想子供数別にみた、理想の男女児組合せ別夫婦割合(理想子供数が1人以上の夫婦のうち、男女児組合せに理想があると回答した夫婦限定)(理想の子供数3人の回答者)

「1人」のグラフが象徴的だが、男女の具体的な組合せを希望する夫婦では、女の子が好まれる傾向がある。特に1980年代から1990年代においてその傾向は強まりを見せている。

他方、2010年から直近2015年分ではやや男子の回答率が戻したり、女子への強い偏りを持つ項目の回答率が減るなど、バランスの良い男女比を求める声が増加している。特に2人の組み合わせでは中期的に男の子・女の子を一人ずつ望む夫婦の割合が増加を続けており、直近の2015年では9割に達した。ただし3人を希望する場合はむしろ、女の子が男の子よりも好まれている状況に変わりは無い。

元資料ではこの傾向に関して、特に説明するようなコメント、あるいは追調査は無い。全体的な傾向として「女の子選好の傾向が定着」とあるのみ。幼少時の手間は男の子よりも女の子の方がかからないなどの理由があるのだろう(行動性向などを見れば明らか)。男女の産み分けができるわけではないにしても、興味深い話ではある。

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「グラフ化してみる」「さぐる」ジャーナブロガー 検証・解説者

ニュースサイト「ガベージニュース」管理人。3級ファイナンシャル・プランニング技能士(国家資格)。経済・社会情勢分野を中心に、官公庁発表情報をはじめ多彩な情報を多視点から俯瞰、グラフ化、さらには複数要件を組み合わせ・照らし合わせ、社会の鼓動を聴ける解説を行っています。過去の経歴を元に、軍事や歴史、携帯電話を中心としたデジタル系にも領域を広げることもあります。

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