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カメラを変えれば写真が変わるのか?

塙真一フリーフォトグラファー

みなさん、はじめまして。

塙真一(ハナワシンイチ)です。

このコーナーでは「写真三昧〜写真とカメラに囲まれた日々」ということで、

写真大好き、カメラ大好きの私がまったくの個人的な主観によって写真とカメラについて語っていきたいと思っております。

また、仕事柄、新しいカメラやレンズなどをテストすることも多いので、そういった製品の感想などもお伝えしたいと思っております。

どうぞよろしくお願いいたします。

さて、その記念すべき第一回目は

「カメラを変えれば写真が変わるのか?」について考えてみたいと思います。

カメラは写真機。写真を撮る道具です。

では、道具が変われば写真も変わるのでしょうか。

新しいカメラを買えば写真は変わる?

次から次へと新製品が発売されるデジタルカメラ。

新しいカメラは当然いろいろな所が進化していて、ユーザーとしてはついつい新しいカメラが欲しくなってしまいます。

でも、新しいカメラに買い換えれば、今まで以上に素敵な写真が撮れるのでしょうか?

素敵な写真が撮れるなら、カメラを買い換える価値はあるでしょう。

でも、そうでないならば、何のために買い換えるのでしょう。

私は、「カメラを変えると写真は変わる」と思っています。

その一番の理由は、撮る人の気持ちが変わるから。

気持ちが変われば、撮りたいものも違ってきますし、実際に撮るものも変わってきます。

「新しいカメラを買ったから、どこかに撮影に行こう」という行動や、「新しいカメラでこんなものを撮ってみたい」という気持ちです。

その気持ちや行動が撮る写真を変えるのだと思います。

逆にいえば、カメラを変えても撮影者自身が今までとまったく変わらなければ写真は変わらないということです。

カメラ自体の進化で写真が変わることも

また、道具という観点から見ると、カメラが進化して使いやすくなることで、今まで撮れなかった写真が撮れるようになることもあります。

「高感度に強くなったから夜の野生動物が撮れるようになった」とか、「AFが速くなったから子供の走り回る姿を上手に撮れるようになった」などです。

ほかにも、カメラの操作性がよくなったことで、撮影中に設定を調整して自分のイメージする写真に近づけることができるようなるということもあります。

カメラの進化は基本的にはユーザーがもっと使いやすく、そして簡単に思い通りの写真が撮れるようになるためにあるはずです。

また、自分の撮影スタイルにあったカメラを見つけるというのも大切なことだと思うのです。

そのためには、いっぱい写真を撮って、いろんなカメラを手にしてみることです。

「自分ならこんなシーンでこういう使い方をするなあ」と思い浮かべながら、カメラを触ってみると使いやすいか否かが分かると思います。

カタログを見て、機能が付いているかどうかだけでは絶対に使いやすいカメラかどうかは分かりません。

写真を撮らない人にカメラの良し悪しは分からないとも思います。

どんなに評判の良いカメラでも自分に合っていなければ、それはその人にとってはいいカメラではないのです。

さて、あなたは今お使いのカメラがピッタリとフィットしていますか?

カメラを変えても写真は変わらないと思いますか?

本当のところはどうなんでしょう。

まずは写真を撮りに行って考えましょうか。

画像

海外の撮影にはよくライカのカメラを持っていきます。

仕上がりが好きなこともありますが、なんとなくライカなら人にカメラを向けやすい気がするから。

ライカだからすごい写真が撮れるわけではありません。ただ、自分の気持ちの問題なんです。

大きな一眼レフカメラだと怖い顔をされたりすることもあるので。

だから、私の海外撮影は、ライカ以外でも小さなカメラで撮影することがほとんどです。

フリーフォトグラファー

東京都出身。人物をメインの被写体とするフリーランスのフォトグラファー。カメラ誌に写真や記事を寄稿するほか、役者、タレント、政治家などの撮影も行う。また、海外での肖像写真撮影、街風景のスナップ、夜の街を撮る「夜スナ!」をライフワークとする。写真展の開催も多数。

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