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写真展を開催するということ、写真展を観るということ

塙真一フリーフォトグラファー

写真展は写真を撮る人にとって特別なものです。

写真展はプロの写真家だけでなく、アマチュアの個人やグループでもおこなうことができます。

写真を発表する場として一番手軽なのはSNSやブログといったインターネット発信でしょう。

多くの写真愛好家がインターネットを利用して写真を発表しています。

ですが、インターネットを使って写真を発表するというのは、それを鑑賞する人のモニター環境に左右されてしまいます。

パソコンのモニターで見る人もいるでしょう。タブレット端末やスマートフォンで見る人もいるでしょう。

このため、作者自身が見せたい写真の色や明るさと異なった写真としてほかの方に見られてしまうこともあります。

これに対して、写真展というのは一般的に写真をプリントした形で展示されます。

フィルムカメラで撮ったものでもデジタルカメラで撮ったものでも、その写真はプリントとして展示されます。

写真を観たい人は写真展会場まで足を運んで、展示を観ることになります。

インターネット上にある写真を見るのに比べると、手間も時間も掛かりますが、その代わり作者が見せたい写真そのものを観ることができるのです。

写真展の写真は一枚一枚が丁寧にプリントされ、額装されています。

写真一枚一枚に撮影者の思いが詰まっています。

一枚の写真を何度もプリントし直して、自分の思った通りの仕上がりにするために、時間とお金を使うことも多々あります。

写真を展示する順番に作者のこだわりがあったりします。

そういう写真を観られるのが写真展という場です。

モニターで見る写真とプリントされた写真を見るのではまったく違ったおもむきがあります。

一般的に、写真展の開催は半年、一年も前から写真ギャラリーに申し込みをして準備します。

ギャラリーの中には作品を提出して、オーディションをおこなうところもあります。

写真家にとって写真展はやはり特別なイベントなのです。

また、多くの写真展では、会場に作者本人が在廊しています。

写真を観ながら感じたことを話したり、疑問に思ったことを作者自身に問いかけることもできます。

そして、もし作者を見つけたら気軽に声を掛けてみるとよいでしょう。

難しい話をする必要はありません。

「この写真が好き」とか、「この写真はどこで撮ったのですか?」など思ったままのことを話せばよいのです。

全国各地でさまざまな写真展が開催されています。

多くの写真展は無料で鑑賞することができます。

どうぞ写真展に足を運んでみてください。

素敵な出会いがあるかもしれません。

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私自身も7/11(金)~7/17(木)まで富士フォトギャラリー新宿というところでニューヨークの写真展を開催します。

一枚一枚に思いのこもった写真たちを展示いたします。

お時間がありましたら、ぜひ会場まで足をお運びください。

フリーフォトグラファー

東京都出身。人物をメインの被写体とするフリーランスのフォトグラファー。カメラ誌に写真や記事を寄稿するほか、役者、タレント、政治家などの撮影も行う。また、海外での肖像写真撮影、街風景のスナップ、夜の街を撮る「夜スナ!」をライフワークとする。写真展の開催も多数。

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