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2014年、台頭するオルタナティブソーシャルサービスとは

小川浩株式会社リボルバーCEO兼ファウンダー。
Facebookの綻びから顔を出す新たなモンスター達

2014年はオルタナティブソーシャルが台風の目になる。

何の代替(オルタナティブ)かというと、ずばりFacebookである。Facebookは大学生のSNSの地位に甘んじることなる、世界12億人をつなぐ巨大なネットワークとなった。しかし、世代や性差を問わない網羅的なネットワークになってしまったがゆえに、さまざまなほころびが見えてきているのだ。

例えば、背徳的な刺激を好む若者にとっては窮屈すぎる空間になり、若者同士で後腐れ無く”恥ずかしい”写真でもシェアできるSnapchatや、仲間とだけこっそりコミュニケーションできるWhatsAppなどのメッセージングツールが台頭してきた。彼らはまさしく若者にとってのオルタナティブソーシャルである。

さらに、女性は誰かとつながっていたいというよりも、興味のあるファッションやインテリア、日本的に言えば”カワイイ”ものを集めたりシェアしたい。だからPinterstに強く惹かれる。Facebookでもそうした画像や情報もシェアできるが、混在物が多すぎて集中できない。Pinterestには政治的な話題も昨夜飲み過ぎて顔が腫れた中年男の写真もない。あるのは美しい景色や快適そうなソファーの写真だ。Pinterestは、少なくとも米国では女性にとってのオルタナティブソーシャルだ。

要するに、オルタナティブソーシャルとは、Facebookがあまりに巨大化してしまったがためにクールさを失い、さらに使いたいと言うニーズが希薄化したことで、世代、性差、興味関心(Interest)にフォーカスした領域で脆弱化したことによって生まれた新たなフロンティアである。

若者、特にティーンエイジャーにとってのオルタナティブソーシャルとして2014年に順調に勢力を伸ばすのは、SnapChat、Instagram、WhatsApp、LINE、Vineなどであり、彼らの優勢は止まらないだろう。

女性にとってはPinterest、Fab、Fancyがあり、特にPinterestの勢いがどこまで海外にまで広がるかが一つの焦点だ。

他にも多くの未開拓の領域はたくさんある。まだ発見されていないオルタナティブソーシャルサービスを発見し、いち早く参入し、領土を広げることに成功すれば、非常に大きな金脈をつかめることだろう。

株式会社リボルバーCEO兼ファウンダー。

複数のスタートアップを手がけてきた生粋のシリアルアントレプレナーが、徒然なるままに最新のテクノロジーやカッティングエッジなサービスなどについて語ります。

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