Yahoo!ニュース

【NHL】カナダのチームが最後に優勝した日に何があったのか? あなたは覚えていらっしゃいますか?

加藤じろうフリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家
ホッケー大国カナダのトルドー首相は外交ツールにも「アイスホッケー」(写真:ロイター/アフロ)

NHLのレギュラーシーズンは終盤に差し掛かりました。

来月中旬から繰り広げられるプレーオフへ向けて、順位争いが激しさを増している中、特筆されるのは「カナダ勢の奮起」です。

▼アイスホッケー大国の面目丸つぶれ!

1年前を振り返ると、カナダをホームタウンとするチームが、全てレギュラーシーズンで敗退。“アイスホッケー大国” だと自負してやまないカナダのファンは、実に「46季ぶり2度目」の屈辱を味わいました。

しかも、初めてカナダ勢が一つもプレーオフに進めなかった年(1969-70シーズン)は、2チーム(トロントとモントリオール)しか加盟していなかったのに対し、昨季は「7チーム」も顔を揃えながら全て敗退。

さらに加えて、最も多い時(1956-57シーズン)には、「NHLプレーヤーの98.6%がカナダ出身」だったと言うのに、昨季は「史上初めてカナダ生まれの選手が半数に満たなかった」とあって、アイスホッケー大国の面目丸つぶれのシーズンになってしまいました。

▼7チーム中5チームがプレーオフへ!?

一転して今季は、まるでアイスホッケー大国の威信を懸けたかのように、9月の「ワールドカップ」でカナダが優勝!

さらに、NHLが開幕してからも、カナダ勢の好調さが目立ちます。

レギュラーシーズンが残り1か月を切った昨夜(現地時間・全日程の約85%消化)の時点で、ウイニペグ ジェッツとバンクーバー カナックスこそ、プレーオフ進出のボーダーライン(カンファレンスの8位)まで、勝点10ポイント以上の差があるものの、残る5チームはプレーオフ進出が濃厚!

そこで「24季ぶりにカナダのチームがスタンレーカップを勝ち取る!」かもしれない? との期待が集まる5チームのストロングポイントを、プレーオフに先駆けて紹介しましょう。

▼オタワ セネターズ

「ダブル守護神で完封勝利9試合」

メインGKを務めるはずだったクレイグ・アンダーソン(35歳)が、家族の事情で戦線離脱!というチームの危機にも、、、

トレードで獲得したマイク・コンドン(26歳)の活躍で難なく回避。

二人合わせて完封勝利9試合は、NHL30チームの中で2番目に多く、どちらかのGKにアクシデントが起きても、大きな痛手にはならない見込み。

▼モントリオール カナディアンズ

「絶対的守護神健在」

オタワと対照的に、キャリー・プライス(29歳)が絶対的守護神。

ケガに泣かされ12試合しか出場できなかった昨季と違って、今季は健在ぶりを存分にアピール。ソチオリンピックやワールドカップで、カナダを王座へ導いた男の働きに期待が集まります!

▼トロント メイプルリーフス

「ルーキーパワー」

開幕戦からルーキーが大活躍!

オースティン・マトュース(FW・19歳)を筆頭に、ルーキーのポイント(ゴールとアシストの合計)は251。チームの総ポイントの「46%」がルーキーのスティックによって生み出されています。

▼カルガリー フレイムス

「最もホットなチーム」

レギュラーシーズンが終盤を迎え、最もホットなチーム!

先月22日から「10連勝中」と絶好調。カルガリーに移転する前のアトランタフレームス時代までさかのぼって「38季ぶりの快挙」を達成した勢いは、どこまで続くでしょう?

▼エドモントン オイラーズ

「古豪復活のカギを握る最年少キャプテン」

ウェイン・グレツキーらを擁して、1980年代を中心に黄金期を築いた古豪も、昨季まで「10季連続レギュラーシーズン敗退中」

その壁を破る期待を一身に背負うのが、コナー・マクデイビッド(FW・20歳)!

リーグトップのポイントを記録している史上最年少のキャプテンは、、、

ハートトロフィー(レギュラーシーズンMVP)の有力候補に挙がる働きをしています。

▼カナダのチームが最後に優勝した日に何があったのか?

日本のスポーツファンの方の中にも、カナダのNHLチームを応援していらっしゃる方が多く見られますが、そんな皆さんが最後に喜んだのは、今から24年も前のこと。

コンスマイストロフィー(プレーオフMVP)を受賞したパトリック・ロワがゴールを死守。

キャプテンのギイ・カルボノがリーダーシップを発揮したモントリオールが、24度目のチャンピオンに輝いた1993年6月9日(現地時間)、日本ではどんなことがあったのか振り返ってみると、、、

「皇太子殿下と小和田雅子さんのご結婚の儀」が執り行われました!

「カナダのチームが最後にNHLで優勝した日」に、あなたは何をされていましたか?

「カナダのチームが最後にNHLで優勝した日」を知って、スポーツファンの皆さんは、どのような想いを抱きましたか?

フリーランススポーツアナウンサー、ライター、放送作家

アイスホッケーをメインに、野球、バスケットボールなど、国内外のスポーツ20競技以上の実況を、20年以上にわたって務めるフリーランスアナウンサー。なかでもアイスホッケーやパラアイスホッケー(アイススレッジホッケー)では、公式大会のオフィシャルアナウンサーも担当。また、NHL全チームのホームゲームに足を運んで、取材をした経歴を誇る。ライターとしても、1998年から日本リーグ、アジアリーグの公式プログラムに寄稿するなど、アイスホッケーの魅力を伝え続ける。人呼んで、氷上の格闘技の「語りべ」 

加藤じろうの最近の記事