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ボクが iPhone6Plus をあきらめた6つの理由

神田敏晶ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

KNNポール神田です!

Galaxy Note2 iPhone6 Plus 1万円のサイズ比較
Galaxy Note2 iPhone6 Plus 1万円のサイズ比較

怒涛の2014年アップル新製品、iPhone6 iPhone6Plusの世界同時発売(2014年09月19日)の初日が終わりました。最初からプリインストールされたピッカピッカのOS8に舌鼓、いや指鼓を打っているころでしょう。

今日から、この週末どこへいっても、新型iPhone6を持っているだけで、ヒーロー&ヒロインまちがいなし!やはり、それが初日iPhoneゲッターの醍醐味です。

アップルストアでの「リテールオンライン予約」での「SIMロックフリー(SIMフリーではないですね)」はすでに予約日に完売。

アップルストアの「オンライン予約」では10月初旬なので、あきらめ、通信キャリアの予約で申し込んでいた。

しかし、予約といっても、支払う料金も発表される前に予約するというスタイルも当たり前になってしまった。

大手量販店でも、店頭では自社のサイトでお客様がご自身で予約するのをサポートするという対応。あわよくば、光回線が安くなる説明の営業もかけられるというビジネススキームとなっているので、ネットからすぐに予約というのが一番の方法となるだろう。しかし、サイトがなかなかつながらない…というかつてのチケットぴあさんの電話購買チケットのようだ。

音楽コンサートの予約販売ビジネスモデル

今後は、先行予約販売やら、超先行予約販売などのプレミア予約で確実に初日にゲットとか一週間以内にゲット、一ヶ月以内にゲットという、時間差予約などが登場してくるのではないだろうか?

音楽プロモーターでは、さらにシステム利用料とかいろいろオプションをつけているからそれに近いかもしれない。

一物一価(経済学的)ならぬ一物四価(不動産評価的)というのがiPhoneなどの人気商品には当てはまる。早く欲しい人は、結果として高くなる。いい席でコンサートを見たい人は結果として高くなるのと同じスキームが成立するからだ。そうなると、徹夜行列で並ぶという行為がなくなり、予約は何時間で400万台達成とかになる可能性が高くなる。今回も行列は、儀式的な意味合いのほうが強かった。

実際に手にした瞬間の感想

池袋のビックカメラ西口店では、iPhone6販売コーナーがあり、そこでは実機が触れる。同時に同フロアーでは、サムスンのGALAXY SHOPも構えており、昨日(2014年09月18日)から世界初の一般デモが開始されている。

ボクは、iPhone5の頃に、老眼で画面が見辛くなったので、GalaxyNote2に乗り換えた。最初はAndroid端末のクセに悩まされた日々だが、問題なく使えるようになった。そして、電話回線もキャンセルし、Wi-Fi端末で、Wi-MAXルーターによる接続で使用している。

なので、進化したGalaxyNote3も我慢し、今回のiPhone6Sの登場を待ち望んでいた。そしてそれに対抗して、GalaxyNote4とEdgeが発表となった。

iPhone6Plus をあきらめた6つの理由

1. iOS8のインパクトのなさ

iPhoneOS8を、iPad2にインストールしてみたが、iOS7の時のような期待以上の劇的な変化が見られなかったことがあげられる…。

アップルのiMessageや、SafariのApp Extensionなども魅力なのだが、LINEや、ChromeのExtensionで可能だったこと。ボクは熱烈なアップルマニアを自負している。だから、どうしても後追いが許せない!

注目したいところは、Health kit 「Health」アプリ 、Home kit そして、NFC対応のApple Pay だ。

しかし、これらが、今の日本で販売されたiPhone6/6Plusで使えるというとそうではない。Healthも本格的な連動は来年のApple WATCHが出てからだ。 Siriで家電が連動するのも家にある家電を買い替えてからだ(笑)。

そして、NFCが対応するのはApple Payのみなので、これは日本のお役所のご都合となる。

なので、iOS8の本当の進化は、Mac側のOSのyosemiteがリリースされ(2014年10月21日予定、新型iPad2機種なども)、Apple WATCHが連動してはじめて機能すると考えている。

2. iPhone 6Plus の大きさでなくても iPhone6でも、なんとか老眼でも見える

絶対にサイズはiPhone 6Plus の5.5インチが必要だと思い込んでいたが、iPhone6 4.7インチでも意外に大きくて見やすい。片手で操作できるギリギリのサイズだろう。6Plus は絶対に片手では無理だ。

ここで、絶対にPlusでなければという判断が揺らぐ…

3.どうせ買うならSIMロックフリーが欲しい

SIMロックフリーが買えなかったので、キャリア2年縛りでも…とついついiPhone6 Plus欲しさに予約してしまったが、実際に今は、Samsung GALAXY Note2で、キャリアを解約して、Wi-MAXのモバイルルータで、Wi-Fi端末として使用しているが、電話の通話さえしなければ、まったく不自由を感じていない。電話は月額980円のウィルコム時代の「誰でも定額」で十分事がたる。

なので、SIMロックフリー端末であれば、Wi-Fi経由で使え、SIMさえいらなくまさに「SIMフリー(無し)」端末として使える算段だった。また、iPhoneほど下取り価格も値崩れしない製品も珍しい。パッケージも綺麗に残しておけば、半年以内は、最高下取り価格でいい価格でひきとってもらえる。今なら中国に2倍の価格でも売れるそうだ。

4. すべては、Apple WATCH 待ち

Appleの新しい製品を購入するということは、新たな体験をするという事を意味する。来年のApple WATCHと、Health kit の組み合わせで、健康系の管理は爆発的に進化することだろう。しかし、Apple WATCHは今ないとするならば、iPhone6Plusをポケットにいれたままでの運動経験や睡眠経験でしかない。時計をしたまま眠るかどうかという問題もあるが、シャワーや睡眠時以外はずっと自分の脈拍のログをとるなんて画期的なガジェットはなかったはずだ。まるで、緊急病棟に入院している患者なみのデータを扱ってくれるのだ。

それまでにiPhone6を入手するのは、それほど難しくない。

5.iPhone 6/6Plus のあまりの変化のなさに驚く!

これはすでにiPhoneを長年使っている人ならば、当然なのだが、操作が機敏とか、電池の持ちがいいとか、画面が綺麗とか、サイズが大きくなったというのは、もうすでに想定の範囲内の革新だ。今までになかった何かをもたらしてくれた要素が今回も少なく感じる。

サードパーティーの入力キーボードが使えたり、Safariのエクステンションも魅力だが、すでにAndroid

では、実装していることだから当然な気さえしている。

6. サムスンのGalaxy Note Edgeに驚いた!

GALAXY SHOPで触ったGalaxy Note Edgeは、5.6インチと、iPhone6 Plusよりも、0.1インチだけ大きいのだが、実際には、湾曲でディスプレイがあり、より大きく見えた。

しかし、このディスプレイは新たな経験をもたらせてくれたことに非常に驚いた。

最初はこんなのいらねぇ!と思っていたが、側面のディスプレイにニュースが流れたり、現在のメイン画面以外のTwitterの情報やらいろんなものが流れていく。

このギミックは今までになかった経験だ。 10月発売予定だが、価格も未定だ。SIMロックフリー端末が日本で出るのかどうかも謎だ。

初日にiPhone6 Plusが手にはいらず、10月になるならば、Note Edgeの価格とくらべてからでも遅くはない。

というのが、今回のボクのiPhone6 Plusの初日書いを諦めた理由だ。しかし、現状の過去のiPhoneやスマホに対しての不満がある人にとっては、5Sなどが激安になっているからそれでもありだろう。

iPhoneの本当の革命は、今年ではなく、来年ということは確実だ。今日、未来を垣間見るのか、未来が来てから未来を楽しむのか…。人それぞれのタイミングで未来を楽しもう!

ITジャーナリスト・ソーシャルメディアコンサルタント

1961年神戸市生まれ。ワインのマーケティング業を経て、コンピュータ雑誌の出版とDTP普及に携わる。1995年よりビデオストリーミングによる個人放送「KandaNewsNetwork」を運営開始。世界全体を取材対象に駆け回る。ITに関わるSNS、経済、ファイナンスなども取材対象。早稲田大学大学院、関西大学総合情報学部、サイバー大学で非常勤講師を歴任。著書に『Web2.0でビジネスが変わる』『YouTube革命』『Twiter革命』『Web3.0型社会』等。2020年よりクアラルンプールから沖縄県やんばるへ移住。メディア出演、コンサル、取材、執筆、書評の依頼 などは0980-59-5058まで

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