Apple WATCHはどこで買う?
KNNポール神田です!
2015年3月9日月曜日(日本時間3月10日火曜日午前2時)、Appleの発表会が計画されている。おそらくApple WATCHの発売に関する詳細が明かされると噂されている。ボクが一番気になるのは、その価格とどこで販売されるかだ。おそらく、成熟してきたAppleという企業がどこへ向かっているのかということを象徴するイベントとなる気がしてしかたがない。
Appleの直近のデバイス別売上シェア
Appleの米国証券取引委員会(SEC)提出用の資料より作成
たったの3ヶ月で売上745億99ドル(※7兆4599億円)
これがAppleの2015年の第一四半期(2014年10〜12月期)のデバイス別の売上シェアだ。iPhoneが68.6%(511億ドル)、iPad12%(89億ドル)、Mac9.3%(69億ドル)、サービス6.4%(47億ドル)。iPhoneがAppleの売上の7割を占めるが、iPadのような新たなマーケットで10%以上のシェアを持てる新ジャンルの存在として期待されるのがApple WATCHだろう。
Apple WATCH Edition最高価格は240万円
Apple WATCHの噂はほぼ計画的にリークされている。とんでもなく外れた情報は近年漏洩しなくなっているからほぼ計画的だと思える。そして、3つのジャンルのApple WATCHの価格も噂に流れだした。
349ドルからスタートするApple WATCHだが、注目すべきは、Apple WATCH EDITIONの価格だ。
{{{
Apple Watch Edition(本体はイエローゴールド・ローズゴールドの2色)
ホワイトフッ素エラストマ樹脂バンド&ローズゴールドピン or ブラックフッ素エラストマ樹脂バンドorイエローゴードルピン付属
・38mm: $5,999(約71万7000円)
・42mm: $6,999(約83万6000円)
Apple Watch Editionモデル(本体はローズゴールド)
ローズゴールド18Kリンクブレスレッド
・38mm: $16,999(約203万円)
・42mm: $19,999(約238万8000円):
\Apple Watchの価格はこんな感じ...かな? }}}
http://www.gizmodo.jp/2015/03/apple_watch.html
なんと4万円弱から最大240万円までのレンジの広い価格帯になりそうなのである。
Apple初のブランド・マーケティング
当然、考えられるのが、Apple WATCHの3タイプの流通販売戦略だ。安価な【1】SPORTSタイプ、【2】標準タイプのApple WATCH 、【3】プレミアムタイプのEDITION と別れる。
さらに、【サイズ2種類】38mmと42mm【材質6種類】ステンレススチールのカスタムアロイ、シルバーアルミニウム、スペースブラックステンレススチール 、スペースグレイアルミニウム、 18Kイエローゴールド 、18Kローズゴールド【バンド6種類】リンクブレスレット、スポーツバンド、レザーループ、クラシックバックル、モダンバックル、ミラネーゼループつまり、2×6×6=最低72アイテム、さらにサードパーティーからのバンドの登場を考えると膨大なアイテム数となるだろう。なぜ?初年度は3サイズ ×3材質 ×3バンド の27スタイルにしなかったのだろうか?今までのAppleの販売戦略は、「マジックナンバー3」にこだわってきた。しかし、なぜかApple WATCHに関してはこの法則性を裏切っている。
【1】SPORTS【2】Apple WATCHに関しては、今まで通り、Apple Storeや量販店でも販売は可能だが、アイテム数が多いのが展示するだけでも大変な物量となりそうだ。しかも、Apple Storeは基本的にはスタンド立席したままの接客スタイル。在庫のバンドなどのアッセンブルはカスタマーサポートのジーニアスバーを使ったとしても、かなりの混雑が想定される。
…であれば、リテールストア担当のVPである、アンジェラ・アーレンツ(元バーバリーCEO)が何を考えているのか?。アップルの役員は今やファッション業界出身者だらけだ。Apple Storeだけでの販売は考えられない。
ファッション紙ヴォーグ広告の意味
ヴォーグ誌の広告を見ている人は世界的に女性だ。その広告にはロゴと写真以外に何もない。文字情報は全く不要なのだ。もちろん、機能の説明などない。あくまでもAppleWATCHは時計として使えることが重要で、ブランドとしてのAppleが重要であって、機能はオマケなのである。ヴォーグの読者にとっては…。
当然、ヴォーグの読者が、徹夜でAppleStoreで行列をして待つとは考えられない。どこの誰が、240万円もする18KのローズゴールドのApple WATCH を青いTシャツを来ているAppleStoreの店員から買いたいと思うだろうか?ここからは、筆者の大胆予想となるが、今回のイベントで発表するのは、ドラスティックな提携販売店網の発表ではないだろうか?
AppleWATCHのお求めは世界の有名百貨店で!
そう、240万円もする時計を買いたい時に、人は時計の専門店か百貨店で購入するのではないだろうか?
つまりApple WATCHのEDITIONモデルは、世界の有名百貨店、ハロッズやボン・マルシェ、オ・プランタン、ブルーミングデールズ、メイシーズ、ノードストロームなどの有名百貨店や、有名時計店のトルノーなどの提携が発表されるのではないだろうか? 当然、日本の百貨店や銀座和光クラスとも水面下で交渉されていると考えるのも不思議ではない。
そう、Appleのライバルは、少なくともApple WATCHの場合は、GoogleやSAMSUNGやLGやSONYやMicrosoftではなく、TAG HEUERやOMEGA、BREITLING、ROLEXなどの時計ブランドなのである。そこの市場だけではなく、Appleが、テクノロジーをベースとした時計ブランドの戦略で考えれば、帽子のCHANELや旅行カバンのLOUIS VUITTONや馬具のHERMES、万年筆のMontblancが時計を販売するのと同様に、コンピュータや電話を作っていたAppleというブランドが時計をだしただけという解釈もできるのではないだろうか?
成熟するテクノロジーとデザインブランドとしてのApple
Appleという企業は、再発明を得意としてきた企業だ。一から、いやゼロから作ったものは何もない。しかし、なぜにこれほどまでに、成熟していたり、未成熟だったものをホットな市場に置き換えることができたのか?それは常に、Appleは挑戦者であり、イノベーターであったからだ。考えてみれば、すべての生活をApple漬けにされそうだが、SNSではFacebook、スマホではAndroid、広告ではGoogleと、ソフトではMicrosoftと狭い業界で戦ってきた。しかし、圧倒的なブランド力はある。これをファッションに置き換えるターニングポイントとしてのApple WATCHの役目はとてつもなく大きい。
REST OF US それはコンピューティングやテクノロジー業界以外の人達へ、Appleが贈る言葉なのかも知れない。