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マツダ新型ロードスター、発売前に公道を走る。

河口まなぶ自動車ジャーナリスト

2015年3月20日。マツダは今週横浜で開催した新型ロードスターの発表前事前試乗会のエンバーゴ(報道解禁)を解除した。これに伴って、多くのメディアやジャーナリストから、公道試乗の模様が発信された。

今回の発表前事前試乗会の舞台は横浜。発表前の新型車が公道で試乗会を行うのは異例のことだ。マツダは事前に型式の認証を受けてナンバープレートを装着し、公道走行を可能として報道関係者向けの試乗会を開催した。

同時にマツダはこの日の12時から、WEBサイト上で先行商談予約を開始した。これはまずWEBサイト上で先行商談の予約を申し込み、その後4月4日から12日の間で先行商談予約をしたユーザーの店頭予約を行う仕組み。こうして、6月と言われている実際の発売日に優先的に納車されることになる。

実際に20日の12時に過ぎにWEBサイトにアクセスしてみたが、アクセスが集中しているため表示がなされず事実上のパンク状態になっていた。そこからすると相当に人気となっていることがわかる。もっともスポーツカーの場合、そのモデルライフを考えると販売ではスタートダッシュで台数を稼ぎ、あとは時間とともに先細っていく特性の商品であるため、初期受注は極めて重要だ。果たしてどのくらいの予約が入るのか? その数字が気になるところだ。

それはさておき、新型ロードスターに関しては既に昨年の段階で試作車の試乗会が開催されており、これが2015年の年明けに報道解禁されている。この時は公道ではない伊豆のサイクルスポーツセンターで試乗が行われており、多くのメディアやジャーナリストから高い評価を得た。そして今回は横浜において、量産ラインに流れた最初のモデル(ほぼ市販版)による公道初試乗となったわけだが、その模様を動画でLOVECARS!TV!に掲載したので興味のある方はチェックしていただければと思う→【本音】マツダ新型ロードスター公道試乗。

動画の中では「公道で乗ると想像以上に…」と強調しているが、これは昨年伊豆のサイクルスポーツセンターで試乗した時との印象の違いに端を発している。サイクルスポーツセンターはクローズドコースのため、公道よりも遥かに高いスピードや強い操作が可能であり、それゆえにクルマの性能の極限での印象を強く感じる。一方で、公道ではスピードも低く、操作も穏やかであるゆえに、また異なる印象が感じられる場合も多い。そうした環境による印象の違いは、下に貼った伊豆のサイクルスポーツセンターで撮影した動画と見比べていただければと思う→【感激!】マツダ新型ロードスターに一番乗り!

新型ロードスターに関しては今後、市販版の試乗会が開催されるが、これもまた走らせる場所によって印象が変わる可能性もある。このように、クルマは様々な場所で何度も乗ることによってその本質が見えてくる一面もあるので、今後のレポートもチェックいただければ幸いだ。

自動車ジャーナリスト

1970年5月9日茨城県生まれAB型。日大芸術学部文芸学科卒業後、自動車雑誌アルバイトを経てフリーの自動車ジャーナリストに。日本自動車ジャーナリスト協会会員。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。YouTubeで独自の動画チャンネル「LOVECARS!TV!」(登録者数50万人)を持つ。

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