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ヤクルト山田、球団史上日本人最高の3.5億円でサイン! 契約更改会見全文

菊田康彦フリーランスライター

日本プロ野球史上初となる2年連続トリプルスリー(打率3割、30本塁打、30盗塁)を達成した東京ヤクルトスワローズの山田哲人(24歳)が12月21日に都内の球団事務所で契約更改に臨み、今季の年俸から1億3000万円増の3億5000万円でサイン。2011年シーズンの青木宣親(現MLBアストロズ)の3億3000万円を抜き、日本人では球団史上最高額となった(金額はすべて推定)。

年俸3億5000万円で契約を更改した山田は、来春のWBCでは日の丸を背負って戦う
年俸3億5000万円で契約を更改した山田は、来春のWBCでは日の丸を背負って戦う

NPB史上初の2年連続トリプルスリーは「盗塁が一番キツかった」

契約更改後に行われた代表質問における一問一答は、以下のとおり。

──サインは?

はい。

──ズバリ、金額は?

えーっと、3億5000(万円)です。

──高卒7年目で年俸3億超えはイチロー(現MLBマーリンズ)に並ぶ快挙。

いや、ホント球団にも良い評価をしてもらったんで、非常に光栄です。

──大幅アップで自分自身へのご褒美は?

まあ、あのこれから考えて……何か考えたいと思います。

──両親や家族にプレゼントなどは?

両親にはホント一番支えになってもらって、トリプルスリーを達成できたのも両親のおかげだと思うので、時計をプレゼントしました。

──球団からの話は?

球団から言われたことですか? 「特に何も言うことはない」っていう感じだったんですけど、まあ、「女には気を付けろ」って(笑)。あとはもう来年、優勝を目指して頑張るということです。

──今年は2年連続トリプルスリーを達成。あらためて1年を振り返って。

個人的には目標(トリプルスリー)も達成できたんですごい良かったんですが、チームとしては5位に沈んでしまったんで、やっぱ悔しさの残る1年でした。

──トリプルスリーのうち、最も達成が難しかったのは?

シーズン前はホームランが一番キツいかなと思ってたんですけど、4月、5月とホームランも幸先よくドンドン出たので、実際にやってみてやっぱ盗塁が一番キツかったですかね。

──30盗塁を決めた瞬間は?

とりあえず良かったなって。目標を達成できたんで。まあ、ホッとはしなかったですけど、良かったなと思いました。

──30個目の盗塁成功が今シーズンのハイライトの1つ?

そうですね。ホームランとか、いろんな守備とかもありますけど、一番(印象に)残ってるのはやっぱ30盗塁目ですね。

WBCでの青木との共演は「嬉しい。一緒に日の丸を背負って戦いたい」

──来春のWBC代表入りも決定。

やっぱ責任感を持って戦わないといけないと思うので、誇りに思いつつ、しっかり結果を残していきたいと思います。

──ヤクルトの背番号1の先輩である青木も代表入り。

嬉しいですね、やっぱ。一緒に日の丸を背負って戦いたいですね。

──そのことについて青木と話は?

いや、特に何もまだ話してないです。

──WBCに合わせて調整することに関して何か対策は?

対策というか、早く試合に出ないといけないですし、僕はやればやるほど自分の調子っていうのもMAXの状態に持っていけると思うんで、今から…そして1月、2月としっかりと気を引き締めてやっていきたいと思います。

──WBCも含め、来年の目標は?

まずはWBCで世界一になれるように。そこで貢献できるようにっていうのと、シーズンは優勝と、個人的には3年連続トリプルスリーを達成できるように頑張りたいと思います。

──今年は死球禍もあったが、来シーズンに向けて不安は?

デッドボールに関しては不安はないですけど、自分が活躍できるかっていう部分ではいろいろマークもされますし、厳しい世界なんでそう簡単には活躍できないなっていうのはあるんで、まあ不安っちゃ不安です。

──去年も「1、2年活躍しただけでは安心できない」と言っていたが。

そうですねぇ。毎年毎年、自分のコンディションとかもあると思いますし、相手もやっぱ成長してくると思うんで……自信はないです。

フリーランスライター

静岡県出身。小学4年生の時にTVで観たヤクルト対巨人戦がきっかけで、ほとんど興味のなかった野球にハマり、翌年秋にワールドシリーズをTV観戦したのを機にメジャーリーグの虜に。大学卒業後、地方公務員、英会話講師などを経てフリーライターに転身した。07年からスポーツナビに不定期でMLBなどのコラムを寄稿。04~08年は『スカパーMLBライブ』、16~17年は『スポナビライブMLB』に出演した。著書に『燕軍戦記 スワローズ、14年ぶり優勝への軌跡』(カンゼン)。編集協力に『石川雅規のピッチングバイブル』(ベースボール・マガジン社)、『東京ヤクルトスワローズ語録集 燕之書』(セブン&アイ出版)。

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