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日本女子テニス若手選手、日比野菜緒独占インタビューPart1「あれが苦しんだ一番の原因を生み出した」

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
女子テニスWTAツアーで、1年とおして初めて戦った日比野菜緒(写真/神 仁司)
女子テニスWTAツアーで、1年とおして初めて戦った日比野菜緒(写真/神 仁司)

2015年10月に、女子ワールドテニスのWTAツアーで、いきなり初優勝を遂げたのが日比野菜緒だ。

大会当時20歳だった日比野は、WTAタシケント大会(ウズベキスタン、9/28~10/3、アウトドアハードコート)で、WTAツアー大会2回目の挑戦で、初の決勝進出を果たし、見事初優勝を勝ち取った。日本女子9人目のツアー優勝者となった日比野は、現在22歳になり、日本女子テニス界の若手注目選手の1人だ。まず、2016年のテニス4大メジャーであるグランドスラムのデビューを振り返ってもらった。

――2016年シーズンに、日比野さんは、初めてWTAツアーを主戦場として戦いました。シーズンをWTAランキング66位でスタートして、開幕戦のWTAオークランド大会でベスト8に進出し、いいスタートを切りました。どういった気持ちで、シーズンに臨んでいこうと思っていましたか。

日比野:オリンピックです。2016年は、(リオデジャネイロ)オリンピックに出場することだけを考えてやっていました。

――2016年1月のオーストラリアンオープンで、グランドスラム(テニスの4大メジャー)デビューをしましたが、どういった心構えでしたか。

日比野:全豪では、少しワクワクした気持ちが大きくて、戦うというよりは、グランドスラムというお祭りに来た感じが正直ありました。

――対戦相手が、日比野さんのあこがれのマリア・シャラポワと決まった瞬間、何を思いましたか。

日比野:最初は(1回戦で)勝ちたい気持ちもあったので、あんまりいいドローではないなというのが正直な気持ちでした。でも、後から(ツアーコーチの竹内)映二さんと話しているうちに、いいコートに入れるし、楽しんでやってきたらいいよと言われて、楽しみな気持ちに 変わっていった。

――第5シードのマリア・シャラポワ(当時5位)との1回戦は、マーガレット・コートアリーナ(全豪で2番目に格のあるコート)で行われ、1-6、3-6で敗れました。敗戦後思ったことは?

日比野:今思えば、シャラポワ選手に勝ちに行く気持ちが足りなかったかなとは思います。シャラポワ選手だし、大きなコートだし、周りも勝てると思っていないだろうし、他の選手と対戦するよりかは、楽な気持ちでコートへ入っていきましたね。

――実際に対戦したシャラポワのプレーの印象は?

日比野:今振り返ると、ローランギャロスでハレプと対戦したり、オリンピックでムグルサと対戦したりした時と比べると、トップ選手相手 の対戦の中ではベストだったと思いました。無我夢中で、一生懸命でした。家でビデオを見返したんですけど、すごい頑張っているな~と(笑)。(全仏1回戦で第6シードのシモナ・ハレプ(当時6位)に、2-6、0-6で敗れた。リオオリンピック2回戦では、ガブリネ・ムグルサ(当時4位)1-6、1-6で敗れた)

――ほろ苦いグランドスラムデビューでしたね。

日比野:その時はいい経験だったで終わったんですけど、蓋を開けてみれば、あれが、私が今シーズン苦しんだ一番の原因を生み出した。シャラポワ選手と対戦した時に、もっとパワーがないといけない、もっと球が速くないといけないと、自分で思い込み過ぎてしまった。そ れで、自分のテニスを崩して、取り戻すのに結構時間がかかりました。

――戦術や組み立てを考えた日比野さんらしいテニスを取り戻せたのは、いつ頃だったんですか。

日比野:(10月のWTA)タシュケント大会(ウズベキスタン)の前でした。

(Part2に続く)

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

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