Yahoo!ニュース

グランドスラム初のベスト8進出ペア加藤未唯と穂積絵莉が、全豪オープンテニス女子ダブルス準々決勝に挑む

神仁司ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト
全豪女子ダブルスで初のベスト8入りした加藤(左)と穂積(右)(写真/神 仁司)
全豪女子ダブルスで初のベスト8入りした加藤(左)と穂積(右)(写真/神 仁司)

テニス4大メジャーであるグランドスラムの初戦・オーストラリアンオープン女子ダブルス3回戦で、加藤未唯/穂積絵莉組が、第4シードのサニア・ミルザ(インド)/バルボラ・ストリコバ(チェコ)組を破って、6-3、2-6、6-2で破って、全豪で初のベスト8に進出した。加藤と穂積にとっては、嬉しいグランドスラム初のベスト8でもある。

「喜びと驚きで、まだ実感が湧かないんです。でも、トップの選手とやった時に、競りはしても最後勝ち切れないという試合が多かったので、今日(3回戦)はファイナルセットでしっかり勝ち切れたのが嬉しい」(穂積)

「ファーストセットを取って、気が緩んだわけではないんですけど、消極的になってしまった。ファイナルセットに、2人で話して集中しようと話して、いい形で取れたことも、ベスト8に入ったこともすごく嬉しいです」(加藤)

加藤と穂積は、ジュニア時代に2011年オーストラリアンオープンガールズダブルスで準優勝した経験がある。だから、ジュニアの時からプロになった現在も、2人のダブルスのコンビネーションは抜群だ。

特に、穂積が後衛としてしっかりとグランドストロークを打ち、加藤が前衛としてネットプレーで決めるという形になると、2人の強さが最大限に発揮される。

「私がしっかり後ろでストロークをすれば、前で動いてくれるという信頼はすごくしている。ストローク戦で少しでもおせたらポイントは取れるという感覚はある」(穂積)

「私が動いて相手を翻弄させたいというのはいつも思っていますし、自信をもって動けるようになっている」(加藤)

準々決勝では、マリア・ルチッチ‐バルコニ(クロアチア)/アンドレア・ペトコビッチ(ドイツ)組と対戦するが、ノーシード同士の戦いとなる。1月24日にナンバー3コートの第2試合に組まれた。

「いけるところまではいきたい。二人とも集中していいプレーができれば、チャンスは絶対にあるので、また勝ちにいきたい」(穂積)

「絶対にチャンスはあると思う。次もゲームを取りたいではなくて、ちゃんと勝ちに行こうと思って臨みたいと思います」(加藤)

2017年オーストラリアンオープンでは、日本男子のエースである錦織圭が、男子シングルス4回戦で敗れたため、加藤/穂積組が、日本勢の最後のとりでとなる。

初のベスト4入りを目指して、加藤と穂積がどんなプレーを見せるか注目だ。

ITWA国際テニスライター協会メンバー、フォトジャーナリスト

1969年2月15日生まれ。東京都出身。明治大学商学部卒業。キヤノン販売(現キヤノンMJ)勤務後、テニス専門誌記者を経てフリーランスに。グランドスラムをはじめ、数々のテニス国際大会を取材。錦織圭や伊達公子や松岡修造ら、多数のテニス選手へのインタビュー取材をした。切れ味鋭い記事を執筆すると同時に、写真も撮影する。ラジオでは、スポーツコメンテーターも務める。ITWA国際テニスライター協会メンバー、国際テニスの殿堂の審査員。著書、「錦織圭 15-0」(実業之日本社)や「STEP~森田あゆみ、トップへの階段~」(出版芸術社)。盛田正明氏との共著、「人の力を活かすリーダーシップ」(ワン・パブリッシング)

神仁司の最近の記事