北朝鮮・統一教会・自民党の奇妙な「三角関係」…金正恩氏が教祖に弔電

金日成氏(真ん中)と文鮮明夫妻(両脇)/資料写真

北朝鮮の国営メディアである朝鮮中央通信は30日、金正恩第一書記が、韓国発祥の宗教団体・世界基督教統一心霊協会(統一教会)の教祖である文鮮明(ムン・ソンミョン)氏の3周忌に際し、遺族らに弔電を送ったことを伝えた。

日本では霊感商法や有名芸能人の「合同結婚式」などで社会問題化した統一教会だが、教祖の文氏は、もともと北朝鮮・平安北道(ピョンアンブクト)出身だ。社会主義体制の北朝鮮とは、反共団体である国際勝共連合の活動などを通じて長年対立していたが、1991年に電撃的に訪朝。当時の金日成主席と和解して以降、密接な関係を築いてきた。金正恩氏は文氏の死亡時と1周忌に際しても弔電を送っている。

それだけではない、文氏は安倍晋三ファミリーとも親密な関係を築いていた。

統一教会は観光や自動車生産で北朝鮮を支援してきたほか、北朝鮮が旧ソ連製の弾道ミサイル潜水艦を「スクラップ」として輸入する際にも、同教団系の企業が関与していた。

また、統一教会は日本の弁護士グループから「信者らが違法な物品販売等で再三刑事摘発されている反社会的団体」と指弾されている一方、自民党政治家と親密な関係を築いてきたことで知られる。

中でも、安倍晋三首相の祖父である岸信介元首相は文氏ととくに親密で、最近では、山谷えり子国家公安委員長と国際勝共連合の関係がメディアで取り沙汰された。石原慎太郎元都知事も同組織から選挙支援を受け、熱烈な感謝のメッセージを送っている。

金正恩氏が弔電を送ったことを報じた朝鮮中央通信の記事全文は次のとおり。

金正恩元帥が文鮮明氏の遺族に弔電

【平壌8月30日発朝鮮中央通信】金正恩元帥は30日、世界平和連合の前総裁であった文鮮明氏の遺族に弔電を送った。

弔電は、次のとおり。

世界平和連合の前総裁であった文鮮明先生の死去3年に際して、ハン・ハッチャ総裁と遺族に深甚なる哀悼の意を表す。

文鮮明先生は、民族の和解と団結、国の統一と世界平和のために多くの努力を傾けた。

わたしは、ハン・ハッチャ総裁と遺族が文鮮明先生の遺志を引き続き継いでいくことを願う。

北朝鮮と統一教会と自民党…煮ても焼いても食えそうにない三角関係である。