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台風6号が発生 日本付近へ北上の可能性も

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風6号の進路予想図。フィリピン付近から北へ進路を変えて、日本に近づく可能性も。

4日午前3時、台風6号が発生しました。今年は、平年よりかなり早いペースで、台風が発生しています。台風は今後、北上を続けて、日本の近くまで進む可能性もあります。

台風発生 44年ぶりの早さ

5月2日の海面水温。熱帯域では30℃前後と高くなっている。(気象庁HPより)
5月2日の海面水温。熱帯域では30℃前後と高くなっている。(気象庁HPより)

今年は台風が多く、5月上旬で早くも6号が発生しました。平年だと、6号に達するのは7月ですから、2ヶ月も早い状況です。

5月上旬で台風6号まで発生したのは、1971年以来44年ぶりです。

太平洋中部・西部の熱帯域の海水温が平年より高いことが、台風発生が多い一因となっています。

今年は台風の上陸が多くなる?

過去、発生のペースが早かった年の台風は、どうだったのか調べました。

今年と同じく、4月末までに5個の台風が発生した年は、統計が残る中では過去3回(1965年、1971年、2014年)。10年ぶりに台風が4個上陸した昨年をはじめ、1971年が4個、1965年が5個と、いずれの年も上陸数は平年を上回っています。

過去の統計だけでは、先を予測できないのが天気予報の難しさではありますが、気にはしておきたい傾向です。

台風6号が日本へ近づく可能性も

台風は、数多くの予測データを見たうえで、進路などを絞り込みますが、一部のデータが、来週前半に日本のすぐ南まで台風6号が北上するという計算をしています。

過去には、4月に九州に台風が上陸したこともありますし、5月は平均すると2年に一回くらい、台風は日本に接近しています。

仮に台風が北上してきたとしても、日本付近の海水温はまだ低く、勢力はすぐに落ちます。

ただ、台風はある程度北上すると、大量の水蒸気を運び込み、大雨の原因となることもあります。どのあたりまで北上してくるのか、目が離せない台風です。

■最新の台風予報:http://typhoon.yahoo.co.jp/weather/jp/typhoon/

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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