今週末からは、10月にしては強い寒気が南下します。北海道では平地でも積雪が予想され、本州各地も気温が低下します。

一方、山では、紅葉の見頃を迎えている所も含め、「魔女の微笑み」に注意が必要となります。

北日本は雪　本州各地も急に冷える

24日（土）の夕方以降、北日本に寒気が入ってきます。

北海道は日本海側を中心に雪が積もり、東北北部の平地でも初雪の可能性があります。

また、25日（日）にかけては、東北南部や関東北部・甲信の標高1500メートルを越えるような山でも、雪の降る所があり、本州各地の平地も空気が急に冷えてきます。

「魔女の微笑み」に注意を

寒気が南下する際、悪天候と悪天候の間に一時的に晴れることを「疑似晴天」と言い、「魔女の微笑み」と言われたりもします。

山では晴れ間に油断して先へ進むなどすると、遭難につながることもある現象です。昨春の鳥取県大山や、2012年の大型連休の長野県白馬岳では、疑似晴天が一因と考えられる遭難が発生しています。

今週末、各地の山では、天気や気温が急変するおそれがあります。紅葉を見に気軽に行けるような山でも、寒さに備え、確実に下山できるような行動をしたいところです。

季節の上塗りをする寒気の南下

今回の寒気の南下は一時的で、一気に冬になるわけではないですが、11月になると寒気が来る頻度が増えます。行楽で向かうような山でも、十分な心構えと備えが必要となってきます。

平地では、今週末～週明けに急に冷えたあと、また気温は持ち直しますが、こういった寒気の南下が繰り返されることで、秋に薄い冬色が少しずつ上塗りされていきます。