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今週末から寒波 年末年始は穏やかに

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
年始にかけての予報(25日ウェザーマップ発表)

今週末~週明けにかけて、列島に寒波が南下します。北海道・東北の日本海側~北陸を中心に雪が降り、局地的に大雪となるおそれもあります。

ただ、寒波は次第に抜け、年末年始は比較的、穏やかな天気となりそうです。

長居しない寒波

27日(日)の上空の寒気。上空約1500mで-6℃は、降水があれば雪になる目安。
27日(日)の上空の寒気。上空約1500mで-6℃は、降水があれば雪になる目安。

寒波の影響で、週明けにかけて全国的に気温は低下。年の瀬らしい寒さとなります。

北日本・東日本のゲレンデは、積雪が増える見込みです。

ただ、この寒波も、長居しません。

上空の風の流れが南北に大きく波打つと、空気の流れが滞り、寒波も居座るようになりますが、この冬は上空の風があまり淀まずサラサラと流れてしまっていて、小波の寒波がすぐ通り抜けてしまう状態となっています。

大荒れのない年末年始に

年末寒波、正月寒波などとネーミングされるくらい、年末年始は強い寒波が南下しやすい時期です。

ところが、この年末年始は強い寒波が来たり、低気圧が猛発達したりするようなことはありません。帰省やUターンの足を混乱させるようなことはなく、比較的、穏やかな天気の日が多くなる見通しです。

また、今週末からの寒波が抜けると、気温は少しずつ上がります。2016年のスタートは、お正月にしてはあまり寒くなく、2日~3日は九州~関東では15℃近くまで上がる所もありそうです。

初日の出は太平洋側で期待

大みそかの後半~元日は、弱い冬型の気圧配置となりますので、太平洋側は晴れやすく、初日の出は今のところ期待できそうです。

日本海側は雲がかかりやすいですが、寒気が弱く、雲の流れ込みに勢いがありませんので、初日の出を見られるチャンスも少しはありそうです。

一つ心配なのは、2日~3日の北海道と東北です。一時的に寒気が南下し、局地的に雪や風が強まる可能性はあります。こちらの方面で移動される方は、意識的に気象情報を確認するようにしてください。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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