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台風18号、4~5日に九州~本州に接近 上陸すれば18号は4年連続

増田雅昭気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
台風18号の進路予想図。

台風18号は発達しながら、3日(月)に沖縄に接近する見通しです。その後、台風は東へカーブする傾向で予測データが揃ってきており、4日(火)~5日(水)には九州~本州に接近。上陸するおそれもあります。

沖縄は今週末から次第に荒れる

台風18号は、沖縄本島周辺~奄美周辺に近づく確率が高くなっています。沖縄・奄美では、まずは海で今週末から高波が押し寄せはじめ、2日(日)夜~3日は陸でも風や雨が強まります。

その後、台風は北上を続けます。4日~5日には九州~本州付近に接近する可能性が高く、上陸・直撃コースとなるおそれもあります。

ちなみに、台風が沖縄を直撃した場合でも、「上陸」の扱いとはなりません。「上陸」は「台風の中心が北海道・本州・四国・九州の海岸に達した場合」のことを言います。 

台風18号の上陸は昨年まで3年連続

「台風18号」は昨年まで3年連続で上陸していて、もし今回上陸すれば4年連続ということになります。

もちろん、たまたまの結果ですし、人間が勝手につけた番号ですので、そのこと自体にあまり意味はありませんが、一つ言えるのは、「18号」が発生して北上するタイミングは、台風が日本に近づきやすくなる9月~10月に概ねあたるということです。

今回の台風も、夏の太平洋高気圧が南に退き、日本付近のガードが甘くなるタイミングで北上してきます。

台風被害が出やすい時期 再認識を

昨年の18号は、上陸したあと弱まったものの、活発な雨雲は生き残り、茨城県で鬼怒川が決壊するなど関東・東北豪雨につながりました。

2014年の18号の上陸では、横浜などで土砂災害による犠牲者が出ており、2013年の18号は京都の嵐山で桂川があふれるなど各地で大雨に。初めての特別警報が発表されています。

さらに、2009年の18号は、東海・関東を中心に暴風雨となって、茨城・千葉の複数か所で竜巻被害が発生。2004年の18号は、列島各地で暴風が吹き荒れて、広島の厳島神社の一部が倒壊するなどしました。

18号が北上する9月~10月は、海水温が高く、台風が発達しやすい時期にも重なります。また、台風自体が弱まったとしても、昨年の18号のように、災害級の大雨の要因となることがあります。

今回の18号が、どんな勢力で接近したとしても、警戒を怠れません。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

TBSテレビ・ラジオ気象キャスター。大学在学中に気象予報士を取得し、民放キー局の報道番組に学生予報士として出演。気象キャスターに携わりながら、企業への予報やアドバイザーも長年担当し、甲子園での高校野球の大会本部気象担当を務めたこともある。災害から身を守る気象情報の使い方など講演も行うほか、Twitterで気象情報を毎日発信。著書に『TEN-DOKU クイズで読み解く天気図(ベレ出版)』がある。1977年滋賀県甲賀市生まれ。

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