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決勝トーナメント進出!U-20カナダ代表を圧倒したヤングなでしこ(2)

松原渓スポーツジャーナリスト
カナダを圧倒し、首位で決勝トーナメント進出を決めた(C)松原渓

パプアニューギニアで行われているU-20女子ワールドカップのグループリーグ第3戦で、ヤングなでしこはカナダに5−0と勝利。首位で決勝トーナメント進出を決めた。

(1)はこちら

【監督・選手コメント(U-20カナダ代表戦後)】

高倉監督(試合後会見)

ーー本日の試合を振り返って、日本のサッカーの評価についてうかがえますか。

試合の入りは固かったかな、という印象を受けましたけれど、選手はしっかりとゲームをコントロールして、得点を重ねてくれました。決勝トーナメントはまたゼロからのスタートですし、挑戦者のつもりで一戦一戦、戦っていきたいと思います。

ーー世界一になるために、今後どのようなことに重点をおいていますか?

決勝トーナメントは負けたら終わりなので、精神的な部分が非常に大きくなると思います。フィジカル面で弱い部分が出てしまうと日本の良さが出せないので、運動量や判断のスピードを上げて自分たちがやってきたサッカーを貫き、一番上を狙います。

ーーパプアニューギニアの気候は、日本のサッカーにどのような影響を与えていますか?

日本は今、冬ですが、選手は(南半球の夏に)順応してくれていますし、非常に良い環境の中でやらせてもらっています。お客さんもすごく温かいですし、そういう方たちにも喜んでもらえるように頑張りたいと思います。

MF 長谷川唯(試合後会見)

ーー今日の試合を終えて、あらためてこのチームの良さをどんなところに感じましたか?

世界大会で負けるという経験がこれまで少なく、前回(2014年)U-17(女子ワールドカップ)で優勝した時も負けを知らなかったので、第2戦でスペインに負けてしまって、メンタル的には難しかったです。その中でも上の年代の人たちが、落ち込んでいる下の年代の人を励ましてくれました。チームワークを活かして、切り替えの部分でうまくいったのは本当に良かったです。

ーーいよいよ決勝トーナメントですけれども、目標である世界一に向けて、どのような意気込みで臨みますか?

決勝トーナメントは一回負けたら終わりなので、毎試合、試合の入り方が大事になります。うまくいかない時に試合の流れを変えられる選手がいなければ勝てないので、自分がそういう役割をできるように頑張ります。

MF 林穂之香

ーー初先発でしたが、あらためて試合を振り返っていかがですか?

日本がボールを持つ時間帯が多かったんですけれど、自分の中では前半、もっと積極的に前を向いて仕掛けても良かったのかなと思います。最初はちょっと硬くなってしまって、周りを見る回数が少なく、いつもやっていることができなかったり、消極的になってしまったのが原因だと思います。

ーー後半は得点も決めましたが、どのように意識を切り替えたのですか?

前半に1点入ってからは肩の力が抜けて、ちょっとずつ自分のプレーを出していけるようになったので、ハーフタイムで一回リセットして、後半はもっと積極的にシュートを狙っていこうと思っていました。

ーー決勝トーナメントに向けて、どのような点をさらに追求していきますか?

日本らしいサッカーをするためには、(パスを受ける時の)ファーストコントロールが重要になってくると思うので、そういった細かいところを一つひとつ丁寧にしていきながらも、フィニッシュの精度を上げていきたいです。

MF 隅田凜

ーー今日の試合を振り返っていただけますか?

前回のスペイン戦では自分たちの日本らしいサッカーができませんでしたが、その反省を活かして、一人ひとりがボールを受ける意識や、パス&ゴーの意識が高かったので、サポートも多く、流動的な攻撃ができて良い結果につながったと思います。

ーー日本らしいサッカーができた手応えはありますか?

スペイン戦に比べると、一人ひとりがシュートの意識を持っていたので、ペナルティエリアの中に侵入したり、サイドをえぐって、クロスからシュートを決められたところは良かったのですが、まだ一つひとつのパスや(相手ボールを)奪った後のパスがずれてしまって、相手に攻撃されるシーンがあったので、そこはまだまだです。

ーー決勝トーナメントではさらに相手のレベルも上がりますが、どんなことが大切になると思いますか?

負けたら終わりという戦いになりますが、その中でも怖がらずに繋ぐサッカーでたくさん点を取って、後ろはしっかりゼロ(無失点)で押さえることを徹底していけば、勝ち進んでいけるのではないかと思います。

FW 上野真実

ーー今日の試合を振り返っていかがですか?

試合の入りは慌てずに、自分たちのサッカーをやろうと話していました。プレッシャーがきても慌てることなく、つなぐ意識を持ってプレーしていたと思うし、その中で攻撃できたという点では、(スペイン戦から)改善できたと思います。

ーー今後、さらに日本らしいサッカーを突き詰めるためには、何が大切ですか?

お互いの意思を合わせることも大事ですし、ポジショニングの修正や、お互いの距離感はすごく大事だと思います。

ーー今までの2試合と比べて、ご自身のプレーはどうでしたか?

自分のプレーができていなかったので、そこは修正しないといけない部分です。前線でボールを収めることや攻撃の起点になることは、いつも意識していることですが、そこで失う回数も多かったので、タメを作って仲間の上がる時間を作ったり、攻撃の起点になるようなプレーがしたいです。

ーー決勝トーナメントに向けて、どのようなイメージを持っていますか?

攻撃では、いろんな形で崩せるようにしていきたいと思いますし、守備に関しても、前線から奪えるようなサッカーができればと思います。

スポーツジャーナリスト

女子サッカーの最前線で取材し、国内のなでしこリーグはもちろん、なでしこジャパンが出場するワールドカップやオリンピック、海外遠征などにも精力的に足を運ぶ。自身も小学校からサッカー選手としてプレーした経験を活かして執筆活動を行い、様々な媒体に寄稿している。お仕事のご依頼やお問い合わせはkeichannnel0825@gmail.comまでお願いします。

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