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最低気温と投票率

森田正光気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ会長

投票率と天気の関係については様々な研究がありますし、実際に影響があるのは、実感としてもわかると思います。かつて台風が直撃して投票そのものが出来なかったこともありましたし、また局地的な豪雨でその時間だけ投票する人が激減したこともあります。

今回の総選挙に関しても、天気との相関が取沙汰されていますが、冬の総選挙に限って言うと最低気温との関係があるように見受けられます。

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TBS CGセンター作成(12月12日)
TBS CGセンター作成(12月12日)

図は冬(12月~2月)に行われた総選挙だけをピックアップして、それに最低気温のグラフを重ねたものです。

東京都だけのデータですし、選挙の場合はなによりも争点が大事なので、軽々に結論付けるわけにはいきませんが、それにしても綺麗に一致しています。

グラフからすると東京の最低気温が3度を下回ると、東京の投票率は60%を切っています。

そして今回の予想気温は、コンピュータの資料を単純に読み取ると3度を下回りそうです。

となると、明日の投票率は60%以下という事になります。

ただし東京の気温は今月から北の丸公園になりましたし、データの数が少ないなど、突っ込みどころ満載の話題なので、そういうこともあるかもね・・くらいの感覚で読んでいただければと思います。

とはいえ、日本海側の大雪は投票行動に影響を与える可能性が高く、今朝、「大雪に関する全般気象情報」も新たに発表されました。

とくに北陸を中心とした山沿いでは明日の朝までに80センチという予測も出ています。

朝起きたら戸が開かない、屋根が押しつぶされたというようなこともありえるわけで、危ないと思ったら明るいうちに行動なさった方がよいでしょう。

なお、今回の寒気は二段になっていますので、月曜日に小康状態になったあと、来週水曜日(17日)ごろに再び強い寒気が流れ込んできます。ご用心願います。

「約30年 ぶり・厳冬の投票日」 片山由紀子

http://bylines.news.yahoo.co.jp/katayamayukiko/20141212-00041451/

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ会長

1950年名古屋市生まれ。日本気象協会に入り、東海本部、東京本部勤務を経て41歳で独立、フリーのお天気キャスターとなる。1992年、民間気象会社ウェザーマップを設立。テレビやラジオでの気象解説のほか講演活動、執筆などを行っている。天気と社会現象の関わりについて、見聞きしたこと、思うことを述べていきたい。2017年8月『天気のしくみ ―雲のでき方からオーロラの正体まで― 』(共立出版)という本を出版しました。

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