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サントリー流大キャプテン、王者パナソニック撃破直後の「反省」とは。【ラグビー旬な一問一答】

向風見也ラグビーライター
ご覧の澄んだ眼光。聡明(写真は第3節リコー戦)。(写真:アフロスポーツ)

日本最高峰であるラグビートップリーグのサントリーが、ここまで開幕4連勝中。2011年度から2連覇も、昨季は9位と低迷していた。復権の兆しを覗かせている。

特に9月17日の東京・秩父宮ラグビー場では、3連覇中のパナソニックとの第4節を45-15で制した。直線的なランを軸にしたテンポの速い攻めで、相手の自慢である守備網を手こずらせた。試合後の会見では、辛口の沢木敬介新監督が「75点。あと25点は伸びしろです」と言った。

同席して安堵の表情を浮かべていたのは、入社2年目でキャプテンとなった流大。帝京大学時代もキャプテンを務め、大学選手権6連覇(現在7連覇中)を達成したスクラムハーフだ。

以下、会見中の流の一問一答の一部(一部編集箇所あり)。

「本日は、王者のパナソニックさんに対して、自信を持ってチャレンジすることをテーマに臨みました。大きな勝ちを得られたと思います。ただ、あくまで目標は優勝。また次に向かっていきたいです」

――後半5分、連続攻撃のさなかに流選手が接点で球を拾うやゴールラインと平行なパスを送ります。ここから石原慎太郎選手のトライが生まれました。

「背景には、前半からダイレクトプレー(接点周辺への直線的なラン)で相手にボディーブローを利かせていたことがあったと思います。(接点に)近めのところへボールを集めていたなか、相手のダニエル・ヒーナン選手が内(自分の立ち位置)を向いている感じがして…。空いたところへ、石原さんもいいランニングラインで入ってくれました」

――日本代表の日和佐篤選手とスクラムハーフのポジションを争っていますが。

「いままでもキャプテンだから(試合に出られる)とは考えず、まずはパフォーマンスで引っ張ることを意識してやっているんですけど、開幕から3戦はあまりうまくいかなかった。ただ、きょうは裏のスペースも上手く突けましたし、少し、成長できたのかなと。ただ…(課題はある)。タックルも外されましたし、(後半に)立て続けにトライを取られた時のコミュニケーションは上手くやっていきたいと思いました」

――今季のチームは、去年とどう違うか。

「去年とは比べたくないですが、今年はインターナショナルスタンダードを目指しています。これで油断することはない。自信にはしますけど、サントリーのラグビーを見つめ直し、悪かったところを修正したいです」

ラグビーライター

1982年、富山県生まれ。成城大学文芸学部芸術学科卒。2006年に独立し、おもにラグビーのリポートやコラムを「ラグビーマガジン」「ラグビーリパブリック」「FRIDAY DIGITAL」などに寄稿。ラグビー技術本の構成やトークイベントの企画・司会もおこなう。著書に『ジャパンのために 日本ラグビー9人の肖像』(論創社)『サンウルブズの挑戦 スーパーラグビー――闘う狼たちの記録』(双葉社)。共著に『ラグビー・エクスプレス イングランド経由日本行き』(双葉社)など。

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