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サラリー総額1100億円超のセリエ 各クラブや選手の報酬額は…

中村大晃カルチョ・ライター
セリエ選手や監督のサラリーは妥当なのか(写真はイメージ)(写真:ロイター/アフロ)

イタリア『ガゼッタ・デッロ・スポルト』が7日付紙面で、セリエA全20クラブの各選手の報酬額を報じた。王者ユヴェントスが支払い総額でも群を抜いている。

全20クラブの選手・監督への総支払額は、合計で9億8500万ユーロ(約1124億円)となる(税込み、ボーナス別、以下同)。このうち、選手の報酬総額は9億2700万ユーロ(約1058億円)という。これは過去4年の最高額で、2008-09シーズンの9億1500万ユーロも上回る。

クラブ別の内訳では、ユヴェントスが1億4500万ユーロ(約165億円)とトップ。1億2000万ユーロ(約137億円)のインテルが続き、3番手はローマの9200万ユーロ(約105億円)。クラブ身売りが迫るミランは8000万ユーロ(約91億円)とやや抑えめだ。昨季2位のナポリは7500万ユーロ(約86億円)と5番手。

支払総額は王者がトップ
支払総額は王者がトップ

選手別では、ナポリからユーヴェへの移籍が話題を呼んだゴンサロ・イグアインが750万ユーロ(約8億6000万円)でトップに立った(税別、以下同)。2位はローマのダニエレ・デ・ロッシで650万ユーロ(約7億4000万円)。同僚のエディン・ジェコと、ローマからユーヴェに移籍したミラレム・ピアニッチが、450万ユーロ(約5億1000万円)で3位に並んだ。

王者ユーヴェからは、ジャンルイジ・ブッフォンとサミ・ケディラも400万ユーロ(約4億6000万円)でリーグ5位タイにランクイン。インテルでエースと主将を務めるマウロ・イカルディが360万ユーロ(約4億1000万円)で続いている。

15チームで100万ユーロ超え
15チームで100万ユーロ超え

350万ユーロ(約4億円)には、インテルのジョフレイ・コンドグビアやステファン・ヨベティッチ、ユーヴェのレオナルド・ボヌッチ、クラウディオ・マルキージオ、ダニエウ・アウベス、マリオ・マンジュキッチ、ジョルジョ・キエッリーニ、ミランのカルロス・バッカ、ナポリのマレク・ハムシク、ローマのモハメド・サラーといった選手たちが名を連ねた。

なお、ミランの本田圭佑はリッカルド・モントリーヴォと並ぶチーム3位タイの250万ユーロ(約2億9000万円)。インテルの長友佑都はジェイソン・ムリージョ、ダヴィデ・サントンとともにチーム19位タイの130万ユーロ(約1億5000万円)となっている。

一方、監督の報酬額をみると、こちらも500万ユーロ(約5億7000万円)でユーヴェのマッシミリアーノ・アッレグリ監督がダントツのトップ。ローマのルチアーノ・スパレッティ監督が300万ユーロ(約3億4000万円)、インテルのフランク・デ・ブール監督が250万ユーロ(約2億9000万円)と続いた。ミランのヴィンチェンツォ・モンテッラ監督は220万ユーロ(約2億5000万円)で4位。

フィオレンティーナのパウロ・ソウザ監督とトリノのシニシャ・ミハイロビッチ監督が150万ユーロ(約1億7000万円)で並び、ナポリのマウリツィオ・サッリ監督は140万ユーロ(約1億6000万円)と“お買い得”なサラリーになっている。

監督ランクではアッレグリが圧倒
監督ランクではアッレグリが圧倒

イグアインやピアニッチを引き抜き、スクデット6連覇とチャンピオンズリーグ制覇を目指すユーヴェが、「支払いランキング」も制した形だが、欧州のメガクラブとはまだ開きがあるようだ。税込みの報酬支払総額で、マンチェスター勢は3億ユーロ(約342億円)の大台を突破している。バイエルン・ミュンヘンも2億7300万ユーロ(約312億円)。バルセロナ、チェルシー、レアル・マドリーといったクラブも、2億ユーロ(約228億円)台前半だった。

カルチョ・ライター

東京都出身。2004年に渡伊、翌年からミランとインテルの本拠地サン・シーロで全試合取材。06年のカルチョーポリ・W杯優勝などを経て、08年に帰国。約10年にわたり、『GOAL』の日本での礎を築く。『ワールドサッカーダイジェスト』などに寄稿。現在は大阪在住。

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