Facebook、インドネシアで中小企業や店舗の開拓に向けてブートキャンプ開催
Facebookは2015年9月、インドネシアで700人の中小企業、店舗の所有者に対してマーケティングのブートキャンプを開催した。スマートフォンが急速に拡大しているインドネシアではFacebookやTwitterが大人気で、多くの人が利用している。
■Facebookを活用してプロモーションを促進
インドネシアではニュースサイトやショッピングサイト、レストラン、ショップ、政治家、芸能人など多くの会社や店舗、有名人らがFacebookページを開設している。そして多くのインドネシア人がそれらをフォローしており、常にスマートフォンでチェックしている。ニュースのほとんどはFacebookのフィードに流れてくる情報や友人らがFacebookでシェアや「いいね」をした情報を見ている。
インドネシアで一番人気があるのは、Golden Waysという番組のプレゼンテーターをしているMario Teguh氏で人生に迷える人々に対してのアドバイスをFacebookで投稿しており、1,640万のフォロワーがいる。また例えば日本のFacebookページでも最大級の安倍首相でもフォロワー数は50万人弱だが、インドネシアの政治家Prabowo Subianto氏は890万以上のフォロワーを抱えている。他にも地元で大人気の音楽番組Dahsyatは800万以上、人気アイドルグループJKT48は360万以上のフォロワーがいる。
このようにインドネシアでは個人だけでなく、有名人から企業までFacebook経由で多くの情報を届けており、Facebookが情報発信の1つの重要なプラットフォームになっている。
今後は、特にファッション系のeコマース分野の成長が期待されており、Facebookページで宣伝することによって売上を1.6倍にしたバティック・ショップなどもある。
今回Facebookのブートキャンプでは「Call-to-action機能」の活用方法やデザインでの差別化、フォロワー数を増加させる方法、効果的な情報発信などコマースやレストラン、中小企業らとユーザーとのやり取りについてレクチャーされた。
■インドネシアでは7,600万人がFacebookを利用:まだ成長の余地は大きいが・・
Facebookのアジア太平洋地域の中小企業担当責任者のAndy Hwang氏は、インドネシアはFacebookにとって非常に重要な市場であると述べている。人口2億5,000万人以上のインドネシアではFacebookの月間アクティブユーザーが7,600万人いる。そしてそのうち61%にあたる約4,636万人が毎月、なにかしらの企業や店舗のページにアクセスしている、とインドネシアFacebookの中小企業担当のWaizly Darwin氏は述べている。そしてまだ1億人以上の人がFacebookを利用していないインドネシアでは成長と拡大が期待されている。
Facebookとしてはもっと多くの中小企業やショップ、レストランなどがFacebookでページを開設して、それらを広告として出してもらうことによってインドネシアでの収益を向上させていきたい。一方で、多くの企業や店舗がFacebookページを開設して、多くの人がそれらをフォローするが、情報が多すぎて埋もれてしまい、せっかく作ったページもユーザーの目に触れられないことも多い。
Facebookにページを開設しても、集客や宣伝につながらないとFacebookに対して懐疑的な企業や店舗も実際には多い。企業や店舗にFacebookは集客効果がない、情報発信ツールにならないと思われないためにも、今後もブートキャンプを開催して地元の企業や店舗に積極的にFacebookを利用してもらう必要がある。