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DISCO、学校案内アプリの制作ツール「スクールアプリ」初の海外展開としてインドネシア大学が導入

佐藤仁学術研究員・著述家

DISCOは大学・専門学校向けの学生募集のためのiOS・AndroidアプリのCMS(コンテンツマネジメントシステム)ツール「スクールアプリ」を英語化対応し、東南アジア市場を中心に海外の大学・専門学校向けに提供を開始した。

■学校案内が簡単に制作できる「スクールアプリ」

「スクールアプリ」は、 高校生向けの学校案内アプリを簡易に制作・構築できる制作ツール。志望学校などを選定するのに必要な学校パンフレットをデジタルブック形式で閲覧できるほか、学校案内の動画の視聴、学校のFacebookページやTwitterアカウントへ掲載された情報などを1つのアプリで閲覧することができる。高校生は無料で利用できる(学校側に対しては有料で販売)。

「スクールアプリ」はこれまで国内の大学や専門学校371校の導入されている。利用学校は自校の名前でのスマートフォン向けネイティブアプリを制作・更新することができる。志望学生にダウンロードしてもらい、継続的に学校情報を発信することで、志望度を高めてもらうアプリだ。もはや日本の高校生にとってスマートフォンは必需品であるから、多くの高校生がこのようなアプリで志望校の情報収集を行っている。

■「スクールアプリ」初の海外展開は国立インドネシア大学

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国立インドネシア大学の構内
国立インドネシア大学の構内

そして「スクールアプリ」を海外向けに英語化対応を行い2015年12月4日から提供を開始した。海外導入第1号として、インドネシアの名門校である国立インドネシア大学での利用が決定した。今後も国立インドネシア大学と協力しながら、現地のニーズに合った追加機能などを共同開発していく予定。インドネシアではジャカルタを中心にスマートフォンが急速に普及している。若者のほとんどがスマートフォンを利用している。FacebookやTwitterなどのソーシャルメディア、LINEのようなチャットアプリやゲーム、動画以外にも、このような教育系アプリのニーズが高まってきている。

ジャカルタ南部にある国立インドネシア大学は1851年に創立され、 1950年に国立インドネシア大学として発足した。「インドネシアの東大」ともいえる名門の国立総合大学であり、東南アジア各国のトップクラスの大学とも提携するなど東南アジア諸国での影響力が強い。国立インドネシア大学が「スクールアプリ」を利用することで東南アジア諸国の他の学校への同ツールの導入を広く普及されることが期待される。

国立インドネシア大学への導入で現地の利用を通じて、現地のニーズに応じた機能追加や多言語対応も予定しており、2018年末までに東南アジアで1,000校への導入を目指している。

学術研究員・著述家

グローバルガバナンスにおけるデジタルやメディアの果たす役割に関して研究。科学技術の発展とメディアの多様化によって世界は大きく進化してきました。それらが国際秩序をどう変化させたのか、また人間の行動と文化現象はどのように変容してきたのかを解明していきたいです。国際政治学(科学技術と戦争/平和・国家と人間の安全保障)歴史情報学(ホロコーストの記憶と表象のデジタル化)。修士(国際政治学)修士(社会デザイン学)。近著「情報通信アウトルック:ICTの浸透が変える未来」(NTT出版・共著)「情報通信アウトルック:ビッグデータが社会を変える」(同)「徹底研究!GAFA」(洋泉社・共著)など多数。

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