今年もサンタクロース追跡の季節がやってきた:60年目を迎えた「NORADサンタ追跡」
北アメリカ航空宇宙防衛司令部(NORAD)は2015年12月1日、毎年恒例のサンタクロース追跡サイト「NORAD Tracks Santa」を公開した。12月24日には、世界中を駆け巡るサンタクロースの様子をインターネットで追跡できる。今年もTwitter、Facebook、YouTube、Google+などのソーシャルメディアでもサンタクロースを追跡できる。
■1955年(昭和30年)からサンタクロースを追跡、今年は60周年
NORAD は1955年からサンタクロースの追跡を行っている。2015年で60周年である。
米国コロラド州のカタログ通販会社シアーズ ・ローバックが「サンタへの直通電話」を開設したが、広告に掲載した電話番号はNORAD の前身である CONADの司令長官へのホットラインだった。子供たちからの電話を受けた司令官は、部下にレーダーでサンタクロースを追跡するよう指示し、次々に電話をかけてくる子供たちに、サンタクロースの現在位置を伝え続けた。そのようなひょんなきっかけからNORAD は60年にわたってサンタクロースの追跡をしている。
「もはや戦後ではない」と経済白書で称された1956年の1年前(昭和30年)である。日本が高度経済成長に入る直前であった。その頃からNORADは60年にわたって毎年サンタクロース追跡を行っている。今年は60周年を記念したTシャツなどの販売も行っている。
■インターネットの登場で大きく変わったサンタクロース追跡
1955年から実施しているサンタクロース追跡だが、インターネットの登場によって追跡方法も情報発信も大きく変わった。1997年にWebサイトを立ち上げてインターネットでの情報発信を行っている。1998年からはレーダー、人工衛星、サンタ・カメラ、ジェット戦闘機の最新鋭システムを活用してサンタクロースの追跡を行っている。
1955年から冷戦期の長い間は電話で対応していた。その時代に比べると格段の差である。電話のみではアメリカ時間のクリスマスイブにアメリカにいる人以外はアクセスできる機会も少なかった。インターネットの登場により全世界の人たちがパソコンの前で世界中からサンタクロースの追跡ができるようになった。そしてソーシャルメディアでもサンタの追跡が確認ができる。2015年12月現在で、NORADのFacebookページは157万、Twitterは15万のフォロワーがいる。
またNORADのサイトは英語、ドイツ語、フランス語、スペイン語、イタリア語、ポルトガル語、中国語、日本語の8か国語に対応しておりいる。スマートフォン向けのアプリもあり、手元のスマートフォンからサンタクロースの追跡もできる。
▼60周年を迎えた2015年のNORADのサンタ追跡動画