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インフルエンザ要注意。東京の降水量は41年ぶりに0.0ミリ(1月中旬~下旬)。

杉江勇次気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属
太平洋側はカラカラ天気が継続中。インフルエンザ要注意。(ペイレスイメージズ/アフロ)

東京など、関東地方は降水量0.0ミリの所も。

1月中旬~下旬の降水量(平年比)。気象庁HPより。
1月中旬~下旬の降水量(平年比)。気象庁HPより。
1月中旬~下旬の降水量。気象庁HPより。
1月中旬~下旬の降水量。気象庁HPより。

1月中旬以降、冬型の天気が多くなっているため、関東地方ではカラカラの天気が続いています。

気象庁の発表している過去20日間の降水量をみると、日本海側の地域では多くの所で平年を上回っているのに対し、太平洋側では平年を大きく下回る地域が多くなっています。

特に関東地方は平年の20%未満を示す濃い茶色の地域が大きく広がっているのが分かります。

全国の観測ポイントで、1月中旬~下旬(11日~31日)にかけて、降水量が0.0ミリの地点は42地点ありますが、この内36地点が関東地方で、なかでも東京(島以外)と埼玉ではすべての地点で0.0ミリとなっています。

*降水量0.0ミリとは、ぱらつく程度の雨や雪を含みます。

冬季に関東地方でこのような乾燥状態が続くのは特に珍しいことではありませんが、東京のデータで見ると、1月中旬~下旬にかけて降水量が0.0ミリとなるのは1976年以来、41年ぶりのことです。

2月のスタートもカラカラ天気が続いていますが、今度太平洋側で空気を潤す降水のチャンスがあるのは週末の日曜日頃(5日)と思われます。ただ、まとまった降水となるかは微妙なところです。

ところで、このカラカラ天気を味方に付けて猛威を振るってきたのがインフルエンザです。

国立感染症研究所の発表では時を合わせるように1月中旬以降、一気に流行が拡大しているようです。

2月に上旬にかけて、さらに増加か?

インフルエンザ流行マップ。国立感染症研究所HPより。
インフルエンザ流行マップ。国立感染症研究所HPより。

1月27日に国立感染症研究所より発表された情報によると、1月中旬以降、警報の出されている地域が急増し、2月上旬にかけてさらに増える見通しとのことです。

インフルエンザウイルスは乾燥、低温を好みますので、1月中旬以降、特に太平洋側では感染が拡大していると考えられます。

2月になれば、これまでよりは太平洋側に降水をもたらす南岸低気圧が通過する頻度が増えると思われますが、気象庁の予想では2月中旬にかけて、太平洋側では低温、少雨の傾向が続くのではないか?とみられています。

気象解説者/気象予報士/ウェザーマップ所属

人の生活と気象情報というのは切っても切れない関係にあると思います。特に近年は突発的な大雨が増えるなど、気象情報の重要性が更に増してきているのではないでしょうか? 私は1995年に気象予報士を取得しましたが、その後培った経験や知識を交えながら、よりためになる気象情報を発信していきたいと思います。災害につながるような荒天情報はもちろん、桜や紅葉など、レジャーに関わる情報もお伝えしたいと思っています。

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