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常識を疑え! “攻守を切り替える”は、本当に正しいのか?

杉山茂樹スポーツライター

攻守を切り替えろ。攻守の切り替えを早くしろーー。ピッチサイドに立つ指導者が、いまにも声を挙げそうな台詞だ。テレビ観戦でも、解説者が口にしない試合はないぐらい、勝敗に大きな影響を及ぼすキーポイントだとされている。

攻守は、もっとサッカーに寄った言い方をすれば、マイボールと相手ボールだ。指導者が口酸っぱく指摘するのは、マイボールから相手ボールに転じた瞬間の対応。いち早く気持ちを切りかえ、相手ボールに対処せよ、というわけだ。

だが、この言い回し、サッカーの本質からズレているのではないか。そうした言い方は、逆効果になる恐れがあると僕は、年々強く思うようになっている。

攻守が切りかわるシーンは、1試合の中で、90分という分数の優に倍はあるだろう。そのつど選手は、気持ちを切りかえていていいものなのか。

そのたびに、いちいち意志を働かせているように見えないサッカー。一喜一憂しないサッカー、マイボールと相手ボールの間に境界線がないサッカーを特に最近、欧州サッカーでよく目にする。

シメオネ率いるアトレティコ・マドリーは、その代表格。プレイは常に連続している。奪われても、そのままの勢い、あるいはそれを上回る勢いで、奪い返しに行く。無意識のまま身体が動いているように見える。

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スポーツライター

スポーツライター、スタジアム評論家。静岡県出身。大学卒業後、取材活動をスタート。得意分野はサッカーで、FIFAW杯取材は、プレスパス所有者として2022年カタール大会で11回連続となる。五輪も夏冬併せ9度取材。モットーは「サッカーらしさ」の追求。著書に「ドーハ以後」(文藝春秋)、「4−2−3−1」「バルサ対マンU」(光文社)、「3−4−3」(集英社)、日本サッカー偏差値52(じっぴコンパクト新書)、「『負け』に向き合う勇気」(星海社新書)、「監督図鑑」(廣済堂出版)など。最新刊は、SOCCER GAME EVIDENCE 「36.4%のゴールはサイドから生まれる」(実業之日本社)

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