ブックメーカーが3番人気に推すスペインを、優勝候補の本命に挙げたくなる理由。
グループリーグの2回戦目の戦いが進行中のユーロ2016。何日か前に書いた原稿に、これだというチームがまだ見つからないと記しているが、3連覇を狙うスペインは少し別格のようだ。
後半42分に挙げた決勝点で勝利した、その初戦(対チェコ)の戦いぶりを見る限りでは心許ない感じがしたが、第2戦のトルコ戦の内容はほぼ完璧。過去に見たスペイン代表の中でも、1、2を争う上等な試合だった。
中でも光る存在に見えるのはモラタとノリートだ。ともに過去のW杯、ユーロには出場していなかった新顔が、布陣の中にピタリとはまっている点こそがスペインの強みになる。
ユベントス所属のモラタは、フェルナンド・トーレス以降、待望久しい本格派のストライカー。一方のノリートはセルタ・デ・ビーゴ所属の29歳。チャンピオンズリーグやヨーロッパリーグで活躍した経験がないため、今回のユーロ2016が事実上の「欧州」デビュー戦だ。
ポジションは4−3−「3」の「3」の左。左ウイングと呼ぶには中盤的なセンスがあり、サイドハーフと呼ぶにはアタック能力が高い。
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