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「大谷翔平そっくり」ルーキー幸山が”初打席”豪快アーチ!=ファーム教育リーグ

田尻耕太郎スポーツライター
大きな目ではっきりとした顔立ちが「大谷似」? 右手にはホームランボール
大きな目ではっきりとした顔立ちが「大谷似」? 右手にはホームランボール

開幕ローテ狙う東浜が先発

3月6日(金)、ソフトバンクのファームは教育リーグで阪神と対戦した。

阪神     001010000 2

ソフトバンク 000001000 1

<バッテリー>

【T】鶴、小嶋、玉置、藤原、守屋――清水

【H】東浜、巽、柳瀬――高谷、張本

<本塁打>【H】幸山

【戦評】

ソフトバンクは開幕ローテ入りを狙う東浜が先発。初回と2回は3者凡退の投球も、3回にピンチを背負うと阪神1番の植田にレフト前タイムリーを浴びて失点。5回にも3連打を浴びて失点した。「100球メド」の登板で6回途中を97球で2失点。7安打、1奪三振、3四球の内容。緩急も織り交ぜて打者を圧倒するところもあったが、走者を背負った場面での投球に課題を残した。

打線は結果を見れば5安打1得点と寂しい数字だったが、前日に続いて「1番右翼」で出場した長谷川が実戦4戦、14打席目で初安打を放った。ホークス唯一の得点は育成1巡目ルーキーの幸山の左越え本塁打と見所はあった。

「ちょっと詰まっていた」驚異のパワー

【雑感】

左翼席へ大きな弧を描いた。密かに期待をしていた大型新人が、まさか、いきなりの本塁打だ。富山第一高校から育成1巡目で入団した幸山一大(こうやま・かずひろ)外野手。6回、阪神玉置のストレートを強振した。「ちょっと詰まっていました」。打球はやや失速したが、それでもスタンドまで届くパワー。「木製バットで初めてホームランを打ちました」。さらに、これがプロ相手の対外試合での初めての試合、初めての打席だった。

日本人最長身の外野手

ドラフト時には出身地が話題の一つに取り上げられた。富山県舟橋村は日本一面積の小さな自治体。その小さな村から誕生したプロ野球選手は、日本人外野手最長身の身長191センチ、体重93キロのいかにもパワー系の打者。ただ、育成選手でこのタイプの打者を獲る場合、大柄な選手にありがちな動きの鈍さがつきもの。だが、幸山は例外だった。水上善雄2軍監督は「パッと動ける、器用なタイプ」と評価。ランニング系のメニューもきっちりこなしており、身体能力の高さも感じさせる素材だ。

「支配下登録は通過点。球界を代表するホームランバッターになりたいです」と大志を胸にスタートさせたプロ野球人生。まずは上々な形での一歩を踏み出した。

ところで、幸山はチーム内のみならず報道陣からも「ハムの大谷翔平に似ている」と評判になっている。本人も「よく言われます」と苦笑い。そっくりさん対決実現のためにも、どんどんアピールして支配下入りを勝ち取ってもらいたい。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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