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158キロ左腕ソフトバンク川原が笑顔のブルペン。手術からの復活誓う

田尻耕太郎スポーツライター
復活ロードを歩み始めたソフトバンク川原

久しぶりのブルペンに思わず笑み

小高いマウンドに立っただけで笑顔があふれだす。

感情を抑えるのは難しかった。

ソフトバンクの川原弘之が2月2日、ブルペンで投球練習を行った。立ち投げで21球。球数も少ないし、ボールの勢いもまだまだだった。

それでも貴重な第一歩を踏み出したのだ。

「久しぶりです。最初にしては良かったですね」

ブルペンにやってきたところ。満面の笑み
ブルペンにやってきたところ。満面の笑み

‘12年に158キロマークも、近年は故障続き

‘09年ドラフト2位で入団。‘12年には二軍戦ながら日本人左腕最速の158キロをマークして期待を集めた。その年に一軍デビューも果たしている。

しかし、近年は故障の連続。‘15年の開幕前に左肩にメスを入れると、秋には左肘の異常も見つかり「トミー・ジョン手術」を受けた。オフに戦力外となり育成選手として再契約。昨年はシーズンを通してリハビリに時間を費やして、試合に登板することはなかった。

「昨年は秋のフェニックスリーグでの実戦復帰を目指して、10月頃にはブルペンで100球近く投げられるまでになっていたんですが、また左肩に痛みが出て振り出しに戻ってしまったんです」

3月には試合で投げたい

オフの自主トレ期間はじっくりと調整。ブルペン入りをキャンプインまで我慢していた。そしてこの2月2日に解禁となったのだ。

「まだキャッチボールの延長のような感じ。でも、今のところは順調にきていると思います。3月の中頃か下旬には試合で投げられるようにしたい」

復活ロードに光が射し始めた。一歩、また一歩、わずかずつでも確実に進む。

スポーツライター

1978年8月18日生まれ、熊本市出身。法政大学在学時に「スポーツ法政新聞」に所属しマスコミの世界を志す。卒業後、2年半のホークス球団誌編集者を経てフリーに。現在は「Number web」「文春野球」「NewsPicks」にて連載。ホークス球団公式サイトへの寄稿や、デイリースポーツ新聞社特約記者も務める。また、毎年1月には千賀(ソフトバンク)ら数多くのプロ野球選手をはじめソフトボールの上野由岐子投手が参加する「鴻江スポーツアカデミー」合宿の運営サポートをライフワークとしている。2020年は上野投手、菅野投手(巨人)、千賀投手が顔を揃えた。

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